見た目年齢と血管年齢は比例!動脈硬化が進んでいない人は見た目も若いと判明

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見た目年齢と血管年齢は比例!動脈硬化が進んでいない人は見た目も若いと判明
 
見た目と血管年齢を大学の実験で検証
 
「人は血管とともに老いる」。
これは、17世紀のイギリスの医師トーマス・シデナムの言葉で、医師の間では当然のように語り継がれてきました。
 
老いる、とはなんでしょう?
決め手の一つは、「見た目」だと思います。
自分の顔にシミやシワが多くなれば、老いたと思うでしょう。
だとしたら、シミやシワが多ければ、血管も老いているのでは――。
 
今から6年前、こんな推測をしました。
ところが「皮膚の老化であるシミやシワは、100%紫外線の影響」だとあっけなく否定されてしまったのです。
 
しかし偶然、正式に「血管年齢と肌年齢」を研究テーマに取り上げることになったのです。
 
273人の実験結果は驚くべきものだった!
 
 研究グループは、273人を対象に、皮膚のシミやシワ、きめや透明感といったものから、実際の年齢より若く見えた人を評価しました。
評価したのは、20代から50代の、20人ほどの看護師です。
 
 それとともに、血管年齢を測るために、動脈硬化の進み具合を調べました。
方法は、動脈硬化の指標として使われる、頚動脈の内膜・中膜を合わせた厚さを測ることです。
 
 その結果、見た目の年齢と血管年齢は明らかに相関するということでした。
 
シミを増やし動脈硬化を起こす共通物質
 
 では、なぜ血管年齢が高い、つまり動脈硬化が進んだ人ほどシミやシワが多く、見た目年齢が高いのでしょうか。
その疑問を解くのが、「エンドセリン1」(ET1)と「AGE」という二つのキーワードです。
 
 ET1は、循環器の領域では、動脈硬化の進行に関与する物質の1つです。
血管の内皮細胞が産出するホルモンで、血管の収縮や拡張に作用します。
 
 一方、皮膚科の領域では、シミの原因であるメラニン色素を作るメラニン細胞を活性化する物質として捉えられています。
 
 つまり、ET1の値が体内で高くなれば、動脈硬化を起こしやすくなるだけでなく、シミも増えるというわけです。
 
 研究を進めると、内臓脂肪が多い人ほど、ET1の値が高いことも判明しました。
しかも、高いだけでなく、ET1をどんどん出してしまうのです。
 
 もうひとつのキーワード、AGEは、日本語では終末糖化産物といい、ブドウ糖がコラーゲンなどのたんぱく質と結合してできる化合物です。
体内にたまると、体をつくっているたんぱく質の正常な働きが阻害され、シミやシワなど皮膚の老化を進めてしまいます。
 
 実験的に肌のメラニン細胞を糖化すると、シミの原因であるメラニン色素が作られることが、最近の研究でもわかっています。
 
 また、動脈硬化は血管の炎症によって起こり、AGEはその原因の一つではないかと考えています。
AGEは体内の酸化反応を促進し、動脈硬化を引き起こす活性酸素を発生させる要因にもなります。
 
 さらに、内臓脂肪の多い、いわゆる「メタボ」の人や糖尿病の人、脂質異常症の人もAGEが多いことが明らかになっています。
 
 つまり、シミやシワの少ない、若々しい肌を保ち、同時に動脈硬化を起こさない強い血管にするための、共通項目は、ET1とAGEを増やさないようにすること。
そして、内臓脂肪をためないことです。
「血管がぐんぐん若返る最強療法 より」
 
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動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
 
近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。
虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。
そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。
このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。
ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
 
もしビタミンB群のビタミンB12・B6や葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12には、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きがあります。
 
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
 
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