血液量は多いほうがいいの?

イメージ 1
血液量は多いほうがいいの?
 
血の巡りがよければ、新陳代謝が促されて、身体も若々しく活性化します。
では、どうすれば循環器系はうまく機能するのでしょうか?
 
水量が豊富で滞りなく流れている川はきれいで澄み渡っています。
反対に水が少なく流れもゆるやかな川は、水質も悪くなってあちこちで汚れが溜まっていきます。
 
人間の身体も同じです。
十分な血液量がないと血流が悪くなって血もドロドロしてきます。
粘度の増した血管は固まりやすく、血栓ができて動脈にできると脳梗塞心筋梗塞、静脈にできると肺血栓塞栓症などを引き起こします。
 
大切なのは血液量を増やして、つねに血管の中に十分な量の血液が流れるようにすることです。
しかし、単純に血液量が増えれば健康になるかというと、そういうわけではありません。
 
よく「水をたくさん飲んでデトックスしなさい」と言われます。
これは水分を取ることで、血液量を増やしましょう。
代謝をよくしましょうということです。
 
日本人はおおむね血液量が少なめのため、血液量を増やすのは間違いではありません。
ただ、水分を大量に摂取すると血は薄まっていきます。
 
成人男性であればヘモグロビン(赤血球)が14g/dlほどあるべきです。
ところが10g/dlくらいという人も数多くいます。
 
酸素を運搬するヘモグロビンが減ることで、効率の悪い酸素循環になります。
酸欠で頭がぼーっとしたり、身体を動かすのが億劫になってしまうのです。
 
大切なことはむやみやたらと水を飲んで血液量を増やそうとするのではなく、造血力を高めることです。
 
血がつくられるのは骨髄です。
つまり、造血力を上げる秘訣は骨を活性化させることです。
造血力が落ちると、全身に行き渡る栄養が少なくなり、血もさらにつくられにくくなります。
すると、脳が水分を取って血液量を増やすよう指示を出します。
さらに血が薄まっていくという悪循環に陥ります。
 
まず運動することで骨に直接刺激が与えられて、骨が活性化して造血力も高まります。
 
さらに太陽の光を浴びると体内でビタミンDが生産されます。
ビタミンDはカルシウムの吸収率を高めたり、カルシウム濃度を調整する働きがあるため、骨の新陳代謝が活発になります。
骨粗鬆症も防ぎます。
 
北欧の人に貧血が多いのは日照時間が短いからです。
外に出て、日光を浴びながら、ウォーキングしましょう。
 
太陽の下で適度な運動をすることで造血力が高まります。
 
もう1つはビタミンB12をとることが必要です。
魚介類に多く含まれます。
とくにいくらや鱈子などの魚の卵、しじみやあさりといった貝類はビタミンB12が豊富な食品です。
 
また、血液を濃くするためには、わかめ、ほうれん草、魚など鉄分の多いものを食べましょう。
サプリメントで補ってもいいでしょう。
「老いるほど血管が強くなる健康法 より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
ビタミンB12は結晶が赤いことから「赤いビタミン」とも呼ばれています。
主な働きは赤血球の生成を助け、貧血を予防すること。
女性に多い貧血の原因は、鉄分の不足が挙げられます。
しかし、貧血にはもうひとつ原因があるのです。
それがビタミンB12の不足。
ビタミンB12は赤血球を形成、再生し、血液を作ることで、貧血を防いでくれるのです。
 
もうひとつ忘れてはいけないのが、ホモシステイン血症との関わり。
遺伝的なもの以外では、ビタミンB12不足により引き起こされるホモシステイン血症は、進行すると動脈硬化心筋梗塞の危険性が高まるといわれています。
 
ビタミンB12は、葉酸とともに核酸の合成を助け、脊髄、胃腸の粘膜などで活躍します。
また、脳や神経とも関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
ビタミンB12は胃液からつくられる糖タンパクと結合して吸収されます。
この糖タンパクが内因子と呼ばれるものですが、胃の病気、胃粘膜に障害がある人は内因子がつくられず、ビタミンB12が吸収されなくなります。
またカルシウム不足もB12が吸収されなくなる一因です。
しかし、ビタミンB12は大量に摂ることで浸透圧の原理による押し込み効果によって胃の内因子と関係なく吸収されることが分かっています。
吸収率を高めるビタミンB12摂取量の目安は1000μg(マイクログラム)以上と考えられています。
 
また、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
 
ちょっと使える身近な情報をお届けしています!