30代は経験を積んで“脳に多くの道路をつくる”ことに力を注ごう

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30代は経験を積んで“脳に多くの道路をつくる”ことに力を注ごう
 
最初は「30代の脳回路の伸ばし方」です。
 
30代は「自分という人間のおおまかな方向性が定まってくる時期」です。
20代までは無我夢中でがむしゃらにやってきたけれど、30歳を過ぎたら少し落ち着いて、周りのことも見られるようになったし、自分のことも冷静に見られるようになった。
社会的にも落ち着き、仕事や人間関係をうまく運んでいくすべも身について、「いまの路線を続けていけば、この先もなんとかやっていけるかな」という自信ができてきた――。
そういう時期なのではないでしょうか。
 
これは、デフォルトモード・ネットワークの方向性がだいぶ定まってきてということを示しています。
デフォルトモード・ネットワークは、“自分を支える基盤”であり、脳回路の中心となる幹線道路。
「30代になり、自分の進むべき道が何となく見えてきた」という状況は、自分を支える幹線道路が定まってきた証拠だととらえることができるわけです。
 
しかし、中心となる幹線道路が定まってきたとはいえ、30代の道路網はまだまだ発展途上段階。
全体の道路の数も少なく、幹線道路にアクセスする道路の本数も少ない状況です。
れは、「自分のやりたいことは決まったものの、周りには助けてくれる人もいないし、相談する人もいない……あてにできるつながりや引き出しが少なすぎて、なかなか思うようにコトが運ばない」といった状況をイメージするといいでしょう。
つまり、ネットワークをうまく機能させていくための道路のつながりが圧倒的に不足しているんです。
 
ですから、30代では積極的に経験を積み重ねて、道路を増やさなくてはなりません。
 
脳回路を伸ばし道路のつながりを増やすのは、チャレンジによる経験や学習です。
どんなことにも貪欲にチャレンジし続けて、できるだけたくさんの道路をつくるようにしてください。
何かに挑戦するたびに脳内で新たな道路ができるというつもりで、失敗を恐れずトライを積み重ねていくといいでしょう。
 
ただし、あまりに目の前の仕事にのめり込みすぎていたり、日々の雑事に追われていたりすると、逆に道路のつながりを悪くしてしまうことが多いので注意が必要です。
毎日忙しく働き続けていると、いつの間にか袋小路にハマってしまい、なかなか抜け出せなくなることがあります。
袋小路から出られずにジタバタしているうちに消耗してしまって、脳過労やうつ病になるケースも少なくありません。
 
とりわけ、長時間にわたって“自分のやりたいこと(=自分の中の幹線道路)”とはまったく関係のない仕事に労力を費やしていると、心身の疲弊が重なりやすくなります。
こうした労働は、道路の中でも“どうでもいい脇道”や、“行き止まりの道”をつくるのに力を注いでいるようなもの。
そのままでは気づかないうちに“幹線道路”を廃れさせてしまいかねません。
どうでもいい道ばかりつくっているうちに、デフォルトモード・ネットワークの働きを低下させてしまい、「自分がいったいどこを目指していたのか」を見失ってしまうわけです。
 
要するに、ただやみくもにがんばればいいわけではないのです。
 
30代にとって大切なのは、「目の前の仕事が、自分の中の“幹線道路”につながっている」という意識を持つことだと思います。
日々の仕事やチャレンジが“自分のやりたいこと”や“自分の目指している道”に「どこかでつながっている」という意識があれば大丈夫。
きっと、そのチャレンジは、着実に“幹線道路へアクセスする道”を増やすことにつながっていくでしょう。
 
とにかく、どんな仕事をするにしても、自分のメインストリートたる幹線道路をしっかりと見据えている姿勢が大切。
30代のみなさんは、目の前の仕事が「自分の目指す道につながっているかどうか」「幹線道路にアクセスしているかどうか」を見極めながらチャレンジを重ねるようにしてください。
そして、デフォルトモード・ネットワークという幹線道路を中心に捉えつつ、つながりのいい道路をつくるようにしましょう。
 
※デフォルトモード・ネットワークは、文章を読んだり計算をしたりといった課題作業に取り組んでいるときには活動が低下して、何もせずにボンヤリとしているときに活動が高まっている回路。
デフォルトモード・ネットワークは、脳のアイドリング・システム。
アイドリングをしながら自分の置かれた状況をモニタリングして、“これまで自分が進んできた道”を振り返ったり、“これから自分が進もうとしている道”をイメージしたりしている。
待機時間を利用して、自分の行動や進路に間違いがないかどうかを確認する“自分モニタリング機能”を働かせている。
「脳の老化を99%遅らせる方法 より」
 
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 物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれ 
物忘れとは、脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。
脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。
 
40歳を越えた頃から「ど忘れや物忘れが激しくなった」「人の名前がなかなか思い出せなくなった」などと物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれです。
 
物忘れに関して脳の機能を活性化する重要な栄養素がビタミンB12です。
脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。
死滅した神経細胞は2度と再生されず物忘れもひどくなります。
しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。
ビタミンB12は、アセチルコリンを活性化して神経伝達をスムーズに行う働きをもっています。
 
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
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