40代・50代は道路網を整備して“つながりの強化”に努めるべし

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40代・50代は道路網を整備して“つながりの強化”に努めるべし
 
「40代・50代の脳回路の伸ばし方」です。
 
40代・50代は、「自分の中の道路網ネットワークを完成させる時期」です。
 
30代のときには、さまざまなことにがんばって挑戦したおかげで、たくさん道路をつくることができました。
ただ、道路はいっぱいできたけれど、その中にはつながりの悪い道路や舗装されていないでこぼこ道も少なからずあります。
それに、自分の目指す道(=幹線道路)に出たくてもアクセスが悪くて遠回りしなくてはならないこともしばしば。
こういう効率の悪い状態では、自分の力を発揮したくとも、なかなか発揮することができません。
すなわち、30代の終わりから40歳になりたてくらいの時期は、道路網の基礎土台はできたけれど、まだそれを十分に活用して使いこなすには至っていないわけです。
 
40代・50代では、こうした自分の道路網を整備しつつ、連絡アクセスをよくして活用しやすいかたちに完成させることが求められるのです。
 
では、いったいどうすれば道路網の連絡アクセスをよくすることができるのでしょうか。
 
そのためにまず大切なのが、優先順位をつけること。
道路の中には「いま、自分はこの道路を太くしたい」というものもあれば、「いまの自分にはこの道路はあまり必要ない」というものもあるはず。
人とのつながりでも「この人とのパイプをもっと太くしたい」という関係もあれば、「この人とはたまに会うくらいでもいいかな」という関係もありますね。
そういう優先順位を極めて、太くしたい道をできるだけ太くして、幹線道路につなげていくようにするのです。
 
また、頭の中の道路網には、幹線道路以外にもネットワーク流通のカギとなる重要な道がいくつかあるはずです。
そういうカギとなる道路と道路をつなげてみたり、バイパスをつくってみたりすると、一気に全体の流れがよくなる場合があります。
人間関係でも、自分の仕事にとって大切なカギを握るAさんとBさんとを会わせてみたら、それが機縁となって大きな仕事に発展したりすることがありますね。
そんなふうに、「この道とこの道をつなげたらぐんと流れがよくなるだろうな」というポイントを見極めながら、全体の流れを考えて道路網を整備していくといいわけです。
 
なお、「全体のつながりや流れを考えて、どの道路に整備の手を加えればいいか」を見極められるようになるには、『メタ認知力』をつけることが必要になります。
メタ認知とは、自分の置かれた状況を客観的・俯瞰的に把握する能力のことです。
 
メタ認知力をつけて脳のつながりをよくするためには、自分の頭の中に“1本の木”があるのをイメージするといいと思います。
 
中心となる幹は、自分の基礎となるデフォルトモード・ネットワークです。
その幹を軸に、いろいろな方向へ多くの枝が伸び、たくさんの葉が茂っていきます。
自分が仕事や人生で目指している太い幹を中心として、これまで自分がやってきたことや自分がかかわってきたことが枝となって伸びているわけです。
 
ただ、その木の中には、“もう必要のない枝”や“無駄に葉が茂っている枝”も少なくありません。
ですから、自分でその木を剪定していくといいのです。
言わばこれは、「自分はどういう枝ぶりの木になりたいのか」をしっかりイメージしながら、必要のない枝葉を刈り込んでいく作業。
“いちばんいい枝”や“これから必要になりそうな枝”をうまく残しつつ、不要な枝葉をカットしていくわけです。
 
常に自分という木の全体的な成長イメージを頭に浮かべつつ、「いま、自分がいちばん伸ばすべき枝はどれか」「いま、自分がいちばん力を入れるべきポイントはどこか」ということがわかるようになるのです。
 
つまり、40代・50代では、こういうメタ認知力を持ちつつ、自分の全体の流れを見極めながら道路網を整備する必要があるのです。
おそらく、ネットワーク全体的な流れがよくなれば、どの道からでもすっと幹線道路にアクセスできるようになり、いろんなことが、“自分の目指す道”“自分のやりたい道”へとつながっていくのではないでしょうか。
 
また、このように幹線道路への流れがよくなると、デフォルトモード・ネットワークがどんどん太く頑丈になっていきます。
あちこちのいろいろなルートから入ってくる人や情報、物資などが、みんな自分の仕事につながったり自身にプラスに働いたりするようになり、多方面からこういう栄養を得るうちに、“自分の中心たる幹”がより太く頑丈に成長していくのです。
 
ただ、40代・50代では、こういった道路網の整備以上に気をつけなければならないことがあります。
 
それは、生活習慣病をはじめとした病気に罹らないようにすることです。
 
40代・50代は、日々の生活が充実してくるにつれ、ついつい自分の健康を後回しにしてしまいがち。
気がついたら、いつの間にか病気を進行させてしまったというケースが少なくありません。
 
そういった病気が脳の老化を早める原因となることもあるのです。
とりわけ、糖尿病、高血圧、脳卒中などの疾患を発症すると、脳回路の機能を大きく低下させることになりかねません。
 
せっかくつながりのいい道路網をつくったとしても、こうした病気に罹ってしまったら十分な力を発揮できなくなってしまうこともあります。
脳の道路網を調子よく使い続けていくためにも、40代・50代のみなさんは普段からからだの健康面にも注意を払うようにしてください。
 
※デフォルトモード・ネットワークは、文章を読んだり計算をしたりといった課題作業に取り組んでいるときには活動が低下して、何もせずにボンヤリとしているときに活動が高まっている回路。
デフォルトモード・ネットワークは、脳のアイドリング・システム。
アイドリングをしながら自分の置かれた状況をモニタリングして、“これまで自分が進んできた道”を振り返ったり、“これから自分が進もうとしている道”をイメージしたりしている。
待機時間を利用して、自分の行動や進路に間違いがないかどうかを確認する“自分モニタリング機能”を働かせている。
「脳の老化を99%遅らせる方法 より」
 
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 動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
 
近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。
虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。
そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。
このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。
ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
 
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
 
さらに、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
 
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