ITばかりに頼らずに、いろいろなやり方で情報にアクセスする

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ITばかりに頼らずに、いろいろなやり方で情報にアクセスする
 
現代人には“脳の同じ部分ばかりを使っている人”が増えているような気がします。
 
脳の同じ部分を使っているということは、情報のインプットやアウトプットの仕方がワンパターンになっているということ。
Aというこたえに辿り着くには、いろいろな道があり、いろいろな生き方があるはずなのですが、いつも“お決まりの道”でしかアクセスしないクセがついてしまっている。
だから、脳の同じ部分の回路しか使われなくなるわけです。
 
そして、こういうふうに脳をパターン的に使う人が増えてきたのには、ITの普及が大きく影響していると考えているのです。
たとえば、次のような心当たりがありませんか?
 
「調べ物が必要なら、パパッとネットで検索すればいい」
「わからない時や言葉は、辞書を引くよりネットで検索するほうが早い」
「『あの有名人の名前、何だっけ?』というとき、自分の頭で思い出そうとしないでネット検索をする」
「ネットで検索すればすぐわかるような情報は、わざわざ自分の頭で記憶しなくてもいいと思っている」
「メールのやり取りで用件が済んでしまえば、別にわざわざ人に会うことはないと思っている」
「車で初めての場所へ行くときは、たいていナビにまかせっぱなしだ」
「外食のときは、いつもグルメサイトで店を検索して予約する」
「手の込んだ料理は、スマホで調べたレシピ通りにつくる」
「ほしい本があったら、すぐにネット書店で購入する」
 
いかがでしょう。
こういう“ITに頼った行動パターン”をとることが増えているのではないでしょうか。
すなわち、情報に対していつもこういった“お決まりのアクセスの仕方”をしていると、だんだん脳の同じ回路しか使われなくなってしまうわけです。
 
また、このようにいつも同じパターンで情報にアクセスしていると、脳への刺激も限定されてしまう恐れがあるのです。
 
たとえば調べ物なら、ネット検索だけでなく、図書館に行って調べたり、その分野がくわしい人に話を聞いたりといった選択肢もあるわけです。
もし図書館に行けば、その調べものに関連する事項で思わぬ発見があるかもしれませんし、もしくわしい人に話を聞けば、ネットだけでは辿り着けない深い知識を得られるかもしれません。
ところが、「いつもネットで調べる」というクセがついていると、そういう刺激的な発見や出会いの機会を失ってしまうことになるわけです。
 
さらに、グルメサイトで予約をせずに、勘や嗅覚を頼りに店を探せば、自分好みのステキな店に巡り会えるかもしれません。
五感をフルに活用することで脳のさまざまな部分が刺激されるでしょうし、そのお店を見つけることができた達成感も脳にプラスに働くことでしょう。
 
また、ネット書店を利用せずに街の本屋さんへ行けば、自分が探していた本以上に素晴らしい本と出会えるかもしれません。
ぶらぶらといろいろな書棚を回り、普段はあまり手に取らない分野の本をめくれば、いつもとは違う刺激が、脳にいい作用をもたらすことにもなるでしょう。
 
このように、いつもITにばかり依存していると、多様な刺激を得られるせっかくの機会を失ってしまうことになるのです。
脳への刺激がいつもお決まりのパターンで限定的なものになると、脳回路につくられる道路も限定されてしまいます。
 
 ITを全面的に否定しているわけではありません。
 
 むしろ、便利な機能はどんどん使っていくほうかいいと思っています。
とくに、ITを使うことで日々の雑用やルーティン・ワークがラクになるならば、積極的に活用するべきです。
 
 ただ、ここで言いたいのは、“これだけ”に依存してしまってはいけないということ。
ITに頼る以外にもたくさんのやり方や選択肢があるのですから、「脳を幅広くするためにも、たまには意識的にべつのやり方をしたほうがいいですよ」と言いたいのです。
 
 しかし、「ネットで調べればすぐに何でもわかるから、別に覚えなくてもいいや」「ネットを検索すればすぐに答えに辿り着けるから、別に考えなくてもいいや」といったことが当たり前になったらどうでしょう。
もしそういうふうに考える人が増えてきたら、脳を働かせる機会が減って、「物事をしっかり記憶する力」や「問題をしっかり考える力」「頭の中から答えを引き出す力」がどんどんなまってしまいます。
 
 何でもすぐ叶えてくれるからといって頼ってばかりだと、脳をなまらせ、成長を鈍らせてしまうのです。
 
 ですから、たまにはいつものやり方を変えて、いろいろなやり方で情報にアクセスしていくべきなのです。
ときには、あえて遠回りをしたり、手間暇をかけたりする姿勢が必要だと思います。
 
 脳をなまらせることのないように、これからはITと自分なりの距離をとってみてください。
いろいろなやり方を試しながら、脳のいろいろな部分を刺激するようにしましょう。
いろいろな道を辿っていろいろなやり方で情報にアクセスする姿勢が、脳に多様な刺激を与え、多様な回路を増やして、アクセスのいい道路網をつくることへとつながっていくのです。
「脳の老化を99%遅らせる方法 より」
 
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ビタミン欠乏症が原因で、認知症になるケースがあるそうです。
ビタミンの種類は、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者の血中ビタミンB12は、通常の人より少ないそうです。
認知症の方に、ビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽くなると言われています。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
最近の研究で、ビタミンB12はバイオリズムにかわっていることがわかってきました。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
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