【ニューロビクス】“いつものやり方”を変えて、あえて少し遠回りしてみよう
常にITばかりに頼っていると、いつの間にか脳をなまらせてしまうこともあります。
だから、たまには“いつものやり方”を変えてみるほうがいいのです。
ここでは、いろいろなアクセスの仕方をして脳を刺激するニューロビクスをご紹介しましょう。
23.“検索”する前に3秒だけ考えてみる
「あの映画に出ていた俳優……あの人の名前なんだったっけ?」という疑問が浮かんだときに、スマホでネット検索すればすぐ答えかわかります。
でも、そんなとき、3秒だけ時間を使って自分の頭で考えてみてはどうでしょう。
3秒考えてみて、わかればそれでよし。
3秒考えても出てこなければ、あきらめて検索すればよし――。
そんなちょっとした習慣が、脳の“思い出す力”や“答えに辿り着く力”をなまらせないことにつながるのではないでしょうか。
もしかしたら、ほんの3秒の習慣が、ゆくゆくの脳力維持に大きなプラスとなるかもしれないのです。
24.“リアルの質感”を大切にする
普段からITに依存していると、どうしてもディスプレイ上で情報をやり取りすることが多くなります。
仕事はメールのやり取りで済ませ、買物はネットショッピングで宅配してもらい、食事もネット注文でピザやお弁当を届けてもらって……といったことをしていれば、ほとんど部屋から出ずに仕事や生活をすることも可能です。
これは極端な例かもしれませんが、スマホやパソコンのディスプレイ上の情報のやり取りで済んでしまうというわけです。
ただ、こうした生活は、脳にとってはあまり健康的だとは言えません。
ディスプレイ上でやり取りされる情報のほとんどは視覚情報。
視覚刺激ばかりが突出して多く、他の刺激が少ないという生活を長く続けていると、脳が疲れやすくなりますし、脳回路のバランスにも偏りが生じやすくなるのです。
ですから、自覚がある人は、できるだけ外に出て、実際に人に会ったり話したりするべき。
そうやって“リアル”の人や物に触れていけば、ディスプレイ上では感じることのできない「嗅覚」「聴覚」「触覚」などの五感が刺激されます。
ぜひ、日常生活の中で、こうした“リアルの質感”を大切にするようにしてください。
25.“いつもと違う道”を通り、“いつもと違うやり方”を試してみる
脳は“いつもと同じパターン”にはすぐに慣れてしまいます。
いつもと同じことをいつもと同じようにやっているだけでは、なかなか脳回路を成長させることができないのです。
ですから、日々の生活の中でできるだけワンパターンを脱却していかなくてはなりません。
意識を持っているだけでも、脳への刺激がだいぶ違ってくると思います。
いつもの通いなれた道をちょっと変えてみるとか、いつもの挨拶の仕方を少し変えてみるとか、いつもの仕事手順を試しに変えてみるなど、そういう小さいところから変えていくのでも十分です。
「道は決してひとつではなく、いろいろな生き方ややり方があるんだ」ということを、常に頭の隅にとどめておくようにしましょう。
26.あえて迷子になってみる
最近は初めての場所に行っても道に迷うことが少なくなりました。
スマホがあればすぐに現地のくわしい地図を呼び出せますし、目的地に到着するまでの最短のアクセスや所要時間なども確認できます。
すべて至れり尽くせりで、まるで迷う余地がなくなってしまったようです。
だかこそ、たまには“あえて迷子になってみる”のもいいのではないでしょうか。
つまり、初めて訪れた場所で、気が向いたほうに足を向けてあえて迷子になり、その町をさまよっている状況を楽しむのです。
見知らぬ街を歩きながら、街の風景を楽しんだり、何か気になるものを見つけたり、「さて、どうやって帰ろう」と考えたりするのは、きっと脳にとっても新鮮な刺激になるはず。
時間があるときには、この“迷子ニューロビクス”にトライしてみてはどうでしょうか。
27.家事はあえてひと手間かけてみる
料理、掃除、洗濯、買い物などの家事は、日常的なニューロビクスのようなもの。
料理は手順や仕上がりをイメージしながら作業するとかなり頭を使いますし、嗅覚や味覚などの五感もさかんに刺激されます。
掃除、洗濯、買い物だって、限られた時間の中で効率よく体を動かして作業を済ませようとすると、けっこう頭を使うものです。
ところが、最近は多くの家事がボタンひとつ、クリックひとつで済むようになりつつあります。
もちろん、家事の負担が軽くなるのはよろこばしいことなのですが、何でもボタンひとつ、クリックひとつで済むようになると、脳への刺激はかなり減ってしまうことになります。
ですから、たまには、“あえてひと手間かけて”家事を行なうようにするといいのです。
“ひと手間かかる方法”をとると、いちいち段取りや効率を考えて手足を動かざるを得ず、脳の広い範囲が刺激されるのです。
あくまで、“たまには”でけっこうですので、ぜひトライしてみてください。
28.本は本屋さんで買う。映画は映画館で観る
脳をなまらせないためには、なるべく“足を運ぶ手間暇”を惜しまないほうがいいと考えています。
本を買うなら、本屋さんに足を運んで買うほうがいい。
そのほうが、本の内容をより確かめられますし、本を手に取れば紙の手触りやインクのにおいも伝わってきます。
それに、本屋さんに行けば、目的の本以外にも、さまざまな分野の本に接して、多くの刺激を受けることになります。
また、映画も、映画館に行くにはそれなりのおしゃれもしますし、上映時間に間に合うように移動し、観終わった後にはレストランで食事をしたりもするでしょう。
そういった一連の段取りを考えて行動することが、脳にとっては大きな刺激になるのです。
もちろん、ネット書店を利用するなとか、DVDを借りるななどと言っているわけではありません。
ただ、“そればっかり”になってしまうのはちょっといかがなものかということ。
“ちゃんと足を運ぶこと” がニューロビクスにつながるというつもりで、できるだけ“本は本屋さんで、映画は映画館で”を実践してみてください。
29.旅をするなら、手づくりの旅をする
旅をするならば、旅行会社におまかせのパッケージ・ツアーよりも、自分で計画して実行に移す手づくりの旅をすることをおすすめします。
そのほうが脳にもたらされる刺激がずっと大きいからです。
たとえば手づくりの旅では、計画通りに物事を遂行する“遂行実行機能”や、旅先で予期しない出来事が発生したときにすみやかに対応する“柔軟性の脳機能”などが鍛えられます。
それに、旅への期待をふくらませながらプランニングをしたりナビゲートをしたりするのは、デフォルトモード・ネットワークを大いに刺激する作業でもあります。
手づくりの旅をすると、脳の幅広い領域がたいへん効果的に刺激されることになります。
旅には、わたしたちの脳を鍛えるニューロビクスの要素がぎっしりと詰まっているのかもしれません。
※脳のつながりをよくする『ニュービクス』とは何か
『ニューロビクス』とは、アメリカの研究者がつくった造語。
「脳の老化を99%遅らせる方法 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
ビタミンB12は、悪性貧血のみならず神経や免疫系にも効果があることが明らかになり、高齢者のうつや認知症の予防等に利用されています。
高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
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