「飽きる」「疲れる」「眠くなる」が脳疲労の3大サイン

イメージ 1
「飽きる」「疲れる」「眠くなる」が脳疲労の3大サイン
 
 脳幹のほか、脳の80%ほどを占めている大脳にも疲労は溜まります。
オフィスでは仕事でパソコンとにらめっこし、通勤電車での行き帰りではスマートフォンタブレット端末でゲームにふけり、帰宅後もスマートフォンで夜遅くまで連絡をとり合う……。
IT化が進むいま、大脳が処理するべき情報量は、ネットが広がる前の社会に比べて格段に増えています。
 
誰しも疲れてくると、頭痛やめまいがする、眠気に襲われる、ぼーっとする、血圧が変動して立ちくらみがする、耳鳴りがする、体温調節がうまくいかなくなって火照る、バランス感覚を失ってふらつくといった症状が出てきます。
これら「自律経失調症」の症状こそ、自律神経とそのコントロールセンターが疲労でダウン寸前まで追い込まれているサインでもあります。
このようなときは、すぐに活動を停止して、休息をとるべきなのです。
中でも、「飽きる」「疲れる(効率が落ちる))「眠くなる」は、脳疲労の3大サインと言えます。
 
このうち、最初に出てくるのは、「飽きる」という症状です。
同じことをずっと続けていると、情報を処理するために同じ神経細胞の回路が繰り返し使われるようになります。
するとそこで疲労が起こるため、防御的に違う神経細胞を使わせようとして発せられるのが「飽きる」というサインなのです。
 
疲労の本質は、パフォーマンスの低下です。
「飽きる」というサインが出ているのに、無理をして同じことを続けると、頭がぼうっとして作業効率が落ち、疲れを自覚します。
これが二つ目のサインです。
「飽きる」というサインが出たら、休息をとる、別の作業を行うようにしてください。
そうすることで、作業の効率低下を抑えることができます。
 
 「飽きる」を放置し、作業効率が落ちているのにさらに続けていると、次に「眠くなる」という自覚症状が現れます。
疲労の多くは自律神経とコントロールセンター(中枢である脳の視床下部と前帯状回)で起こりますが、それを「疲れた」という感覚、すなわち疲労感として認識するのは、大脳の前頭葉にある眼窩前頭野(がんかぜんとうや)というところです。
「眠くなる」というのは、「飽きる」よりダイレクトに休息を促す脳からのメッセージなのです。
「すべての疲労は脳が原因2 より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
 
食事をぬくと低血糖状態になるため、イライラしやすくなります。
そういう場合は、血糖値を早く上昇させるため、体内ですみやかにブドウ糖に換わる砂糖やでんぷん質などの糖質をとりましょう。
コーヒーや紅茶に砂糖を入れて飲むのもいいですし、ご飯などの主食やいも類をとるのもおすすめです。
 
また、体内でブドウ糖が不足して血糖値が低くなると、血液中にあるトリプトファンやコリンなどのアミノ酸の吸収が悪くなるため、それらから作られる神経伝達物質セロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足してしまいます。
良質のたんぱく質(アミノ酸)が含まれる肉や魚介、卵、牛乳などをとりましょう。
神経伝達物質の生成に欠かせないビタミンB12はレバーや肉、魚介など、動物性食品に多く含まれています。
 
カルシウムは成人男女の場合、1日の目標摂取量は600mgほどですが、日本人の半数以上が目標量に達していません。
カルシウムが不足すると、神経伝達のために骨を溶かして補うので、骨がもろくなります。
イライラだけでなく、骨粗しょう症予防のためにもカルシウムを積極的にとりましょう。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
ちょっと使える身近な情報をお届けしています!