歯を守って認知症を撃退!

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歯を守って認知症を撃退!
 
噛めば噛むほど脳に良い刺激が
 
 噛むことと認知症の進行とは、とても関係が深いと考えられています。
 
2003年に東北大学の医学部と歯学部が合同で、70歳以上の高齢者を対象に歯の残存数と認知症の関係について調査を行ったところ、認知機能が正常人は平均14.9本、認知症の疑いのある人は平均9.4本、自分の歯が残っていたという結果でした。
また、同じ調査で脳の容積についても調べたところ、残った歯の数が少ない人の脳では、記憶装置である海馬や前頭葉の容積が小さくなっていることもわかりました。
 
つまり、虫歯や歯周病などで自分の歯を多く失った人ほど、認知症になりやすいということになります。
 
歯の根元と歯茎の骨と間には、「歯根膜」という組織があり、これが歯をしっかり支えています。
我々が口に入れた物を噛むと、歯根膜はそり刺激を感知し、脳に信号を送る仕組みになっています。
したがって、がなくなってしまえば、この歯根膜も失われてしまい、脳への刺激も少なくなってしまうのです。
 
 また、物を噛む時には、あごの筋肉を使うことで脳の周辺の血液の循環がよくなり、それによって脳によい刺激が加わります。
一説には、“10回噛めば、脳の血流が10%アップする”ともいわれるほどです。
 
 よく噛めば噛むほど、脳は活性化するのです。
 
高齢者になるまで歯を残す
 
 認知症を遠ざけるための必須条件は、“歯を15本残す”
 
これが分かれ道になるのかもしれません。
そのためには若いうちから、しっかり歯や歯茎の手入れをすることが大事。
口腔ケアが不十分だと、虫歯や歯周病が悪化して、続けざまに歯を失っていくことになります。
 
今すぐにでも、日々の口腔ケアを見直すと同時に、親不知や噛み合せの不具合、溜まった歯石、歯茎が下がることによってできる“歯周ポケット”などを放っておかず、歯科を受診して治療しておきたいものです。
 
また、歯茎で気をつけたいのが歯周病
その最大の敵と言えるのは喫煙です。
タバコの煙に含まれる一酸化炭素は、口の中の粘膜の組織に行き渡るはずの酸素の供給を妨げます。
しかも、神経毒であるニコチンが血管を収縮させるため、歯肉の腫れや歯茎からの出血を見落としやすいという落とし穴もあります。
 
ストレスや歯の噛み合せの悪さによる“歯ぎしり”や“食いしばり”も、歯とあごにダメージを与えます。
歯がすり減ったり、歯根の耐久性が低下したりするだけでなく、放っておくと、歯が次々と抜け落ちて、若くして総入れ歯というケースも少なくありません。
 
すでに歯が残り少なくなってしまった人も、諦めてはいけません。
自分の歯と歯茎の状態に合う入れ歯や差し歯、インプラントなどで補って、しっかり噛めるように調整すれば、自分の歯で噛むのと同じように、脳に刺激が行き渡ることが期待できます。
 
★歯と歯茎にやさしい7つのケア
 
1 よく噛んでから飲み込むこと。目標はひと口30回
2 歯磨きは基本的に毎食後。特に朝と夜は、ていねいに磨く
3 歯や歯茎の不具合、歯石は放置せず、早めに歯科へ
4 ゴボウやレンコン、キノコ類など、繊維質の多い野菜を食べる
5 白米より玄米や雑穀米、白い食パンより全粒粉入りの固いパンを選ぶ
6 食事の時に水分を多量に摂らない
7 禁煙をする
 
 “よく噛む”と認められる目安は、ひと口につき30回です。
 
 脳のためには、噛みごたえのある物をあえて食べるように心がけてください。
歯ごたえのある食材を、そのままの状態で食べるようにすればいいのです。
 
たとえば、ゴボウやタケノコ、セロリなど、繊維質の多い野菜やキノコ類を大きめに切って調理した炒め物などがオススメです。
また、意外ですが、コンニャクやカマボコなどの弾力のある食品も、歯とあごを鍛えてくれる食材です。
 
よく噛んで食べ、食後はこまめに歯磨きをする
これが今日からできる、もっとも身近な認知症予防かもしれません。
認知症にならない人がやっている脳のゴミ掃除 より」
 
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物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれ 
物忘れとは、脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。
脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。
 
物忘れに関して脳の機能を活性化する重要な栄養素がビタミンB12です。
脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。
死滅した神経細胞は2度と再生されず物忘れもひどくなります。
しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。
 
物忘れに関する神経伝達物質の中で記憶と学習にかかわっているのはアセチルコリンで、このアセチルコリンはコリンと酵素を原料にしてつくられています。
ビタミンB12は、アセチルコリンを活性化して神経伝達をスムーズに行う働きをもつています。
アルツハイマー認知症の患者の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。
 
 
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