カロリーをとらないと、筋肉量が少なくなる

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カロリーをとらないと、筋肉量が少なくなる
 
「少食なのに太ってしまう人」がいます。
 
栄養が足りていない人が多いのですが、それなのにどうして太ってしまうのでしょうか。
その答えは、「基礎代謝」を知ることにあります。
 
基礎代謝とは、「呼吸する」「心臓を動かす」「体温をキープする」など私たちが体を動かさなくても、自動的に使われるエネルギーのこと。
私たちが1日に消費するカロリーのうち約6割は、基礎代謝に使われています。
 
つまり、基礎代謝が高い人は痩せており、低い人は太ります。
 
体の中でもっとも基礎代謝のエネルギーを消費するのは内臓で、次が筋肉です。
 
筋肉量が多ければ、じっとしていても消費されるエネルギー(基礎代謝)が高くなるというわけです。
 
この話を踏まえると、「たくさん食べてもスリムな人」とは、筋肉がついていて基礎代謝が高い人、逆に「少食なのに太ってしまう人」とは、筋肉が少なく基礎代謝が低い人となります。
 
今の女性は、ほとんどの人が筋肉量が少なく、基礎代謝が低い傾向にあります。
どうしてそうなってしまったのでしょうか?
 
その原因のひとつとして考えられるのが、カロリー不足です。
主にダイエットや、忙しいことから食事をしないこと、また食べていても満足な食事をとっていないことから起こります。
 
特に、ダイエットなど、明らかにカロリーをシャットアウトするものは、筋肉量をガクンと低下させます。
 
ダイエットをすると体に入ってくるカロリーが減ります。
そうなると、体は生命維持に使う基礎代謝(エネルギー)を節約するようになります。
人間の歴史は、飢餓状態だったときが長いので、入ってくるカロリーが少ないと、体が「いつカロリーが途切れるか分からない」と危機感を抱いて、基礎代謝を少なくするのです
こうやって、基礎代謝はどんどん落ちていきます。
 
カロリーが入ってこないと、体は筋肉を分解し、エネルギーにします。
もちろん、筋肉の材料となるタンパク質もダイエットをしていると入ってきません。
こうやって、筋肉が落ちます。
 
たとえば3ヶ月間ダイエットをしたとすると、筋肉は、なんと5年分も落ちてしまいます。
通常は30歳の人が35歳までに落ちる筋肉量が、たった3ヶ月で落ちてしまうということです。
 
さらにある調査によると、ダイエットなどの極端なカロリー制限で基礎代謝が落ちると、ダイエットをやめても元通りにはなりません。
ダイエットを中断した6年後に、同世代で同体型の人と基礎代謝を比べてみたところ、なんと約500キロカロリーも低くなった人がいます。
その結果41キロもリバウンドしたというデータまであります。
 
大人の女性の消費カロリーが1800~2000キロカロリーと言われていますので、その約3分の1が消費できていないことになります。
つまり、ダイエットをしたせいで、しなかった場合よりも500キロカロリー分太りやすい体質になってしまったわけです。
 
「体重が落ちた!」といっときは喜んでも、それはその瞬間だけのこと、本当のところは、このさき自分の力でカロリーを消費する能力がなくなってしまったと言えます。
 
よくあるリバウンドとは、この筋肉がなくなったことにより、体温が低下し、基礎代謝が落ちてしまい、余計に太ったことを言います
 
ダイエットをしていなくても、現代女性はとにかく忙しいので、「朝ごはんを食べている時間がない」「夜食べるのが深夜で食べる気がしない」などといった食生活を続けているうちに、ダイエットをしているのと同じ状態になっている場合もよくあります。
 
女性の1日の行動を支えるには、1800から2000キロカロリーほどが必要なのですが、ご飯一杯で250キロカロリー程度、魚の定食で700キロカロリー程度。
つまり、毎日「きちんとごはん」を3食食べて、ようやくトントンといったところ。
日本の女性は、その生活パターンがもともとカロリーがとりづらいのです。
 
こうして代謝がどんどん落ちて「少食なのに太ってしまう人」になっていく。
筋肉がなくなるので、老廃物を出す力も弱くなって、便秘や汗が出ないなど、体のコンディションはますます悪化していきます。
日本の女性が抱える不調は、まず、カロリー不足が引き金になっているケースが少なくないのです
朝ごはんをきちんと食べ、3食そろって必要なカロリーを摂取している人の方が筋肉、そして基礎代謝の量が多いです。
 
ダイエットを指導したことのある女性で、体重を40キロ減らした人がいますが、彼女は運動をしていません。
その方法は簡単です。
脂肪を減らすには、タンパク質をしっかり食べましょう
そうすることで、筋肉をキープできますし、幸せを感じさせるセロトニンがつくられて食欲も減らすことができます。
また大豆からのイソフラボンが脂肪を燃焼したり、魚が持っている痩せ効果もあったりします。
 
 そして、「低GI値」に気をつけ、「いい炭水化物」を食べること。
これができれば、リバウンドもありません。
 
 なお、体脂肪率が高い人に共通する食生活は「麺類」「酒類」「お菓子類」が多いことです。
これも糖質過剰を避けて、タンパク質を増やすことが体脂肪対策になります。
「「食事」を知っているだけで人生を大きく守れる より」
 
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血管力を高める食事は、炭水化物(糖)、塩分を少なめに、HDLコレステロール値を上げる食材を選ぶのがの基本です。
これに外せないものが、たんぱく質を十分に摂る食事を心がけることです。
 
血管はアミノ酸たんぱく質コレステロールなどの脂質によってつくられます。
アミノ酸は普通の食事をしていれば十分にとれるので、動物性たんぱく質を意識しましょう。
たんぱく質はとくに血管中膜の結合を強くします。
動脈壁そのものを強くするので、脳出血などを防ぎます。
 
各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
 
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
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