「ストレス」と「ストレス反応」

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「ストレス」と「ストレス反応」
 
自律神経をスイッチするのが「ストレス」です。
体温の例でいえば、暑さや寒さがストレスとなって、自律神経の回路を切り替えるのです。
 
ストレスには、気圧、気温、湿度などの「生物的(環境)ストレス」、酸素や薬物などの「化学的ストレス」、炎症や感染などの「生物的ストレス」、緊張や不安などの「心理的ストレス」があります。
「ストレス」というと、心理的ストレスを思い浮かべる人が多いと思いますが、それだけがストレスではないのです。
 
そもそも、ストレスとは材料物理学の用語で、外から力が加わったとき、それに応じて内部に生じる力(応力)を意味します。
医学的には、生体のホメオスタシスを乱すような外部からの刺激を「トスレッサー」、ストレッサーによって引き起こされた反応を「ストレス」と呼びます。
ただ、いまは外からの刺激も、それに応じる反応も、ともに「ストレス」といわれることが多くなっていますので、「ストレッサー」を「ストレス」、「ストレス」を「ストレス反応」と言い替えています。
 
これらのストレスは、たとえていうならば、ボールを押す力です。
 
押されたとき、中からグーッと押し返す力、これがストレス反応です。
 
ホメオスタシスを保つには、外界からのストレスを押し返す力が必要ですが、押し返す力を保つには、ある程度のストレスが必要です。
具体例を挙げると、暑い夏に汗をたくさんかいたりして上手に身体を冷やすには、暑さを経験することが必要です。
ストレスのない状態、たとえば子どもの頃からずっとエアコンの効いた環境で暮らしていると、暑くても自力で身体を冷やすことができにくくなってしまいます。
 
ストレスのないところではストレス反応が起こらないため、自律神経を切り替える必要がありません。
そのため、必要なときにも自律神経の切り替えがうまくいかず、ストレスに対処できなくなってしまうのです。
その意味で、ストレスは決して“悪者”ではありませんし、ストレスを受けたとき身体がそれに反応すること自体は正常なのです。
 
日本語では「恒常性」といい、外部環境が変わっても身体が常に一定の状態を保つ機能を指します。
たとえば、私たちは熱いときも寒いときも一定の体温を保っていますが、これもホメオスタシスです。
気温が上がると、自律神経が働いて血管を拡張させ、血液の循環によって身体内部の熱を体表面に運び、放出します。
同時に、汗をかいて気化熱で体表面を冷やします。
寒いときには、自律神経が働いて血管が収縮し、体表面から熱が逃げないようにします。
そして筋肉を震わせて、熱を作ります。
このようにして、暑い夏にも寒い冬にも、体温を一定に保つことができるのです。
「天気痛 つらい痛み・不安の原因と治療方法 より」
 
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ビタミンB群が不足するとエネルギーを生み出すことができず、疲れがなかなか回復しなくなったり、細胞の修復機能がダウンして、肌荒れや口内炎が治りにくくなったりするのです。
 
なかでも注目が、ビタミンB12です。
古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
 
ビタミンB12は水溶性ですが、脂肪成分と馴染みやすい構造を持っています。
脳はタンパク質とともに脂肪成分を多く含む器官です。
そのためビタミンB12は血液脳関門を通過できるという特徴を持った貴重な栄養素なのです。
ビタミンB12は、体にとって重要なタンパク合成と核酸(DNA)合成を司る栄養素です。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
 
現在、ビタミンB12は神経ビタミンとしての認識が一般的となっています。
末梢神経の不調はもちろん、中枢神経の機能低下にも有効であることが明らかになっています。
ビタミンB12の働きとしては、成長を促進し、子供の食欲を増進させる、エネルギーを増大させる、脂肪・炭水化物・タンパク質が適切に使われるようにする、集中力・記憶力を高めて精神を安定させる、などが挙げられます。
また、神経細胞内の表面の脂質膜の合成にも関与しており、末梢神経の傷の回復にも効果があり、実際、腰痛などの治療にも採用されています。
腰痛や肩こり、手足のしびれにもおすすめです。
 
ビタミンB12の働き
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