正しく歩いていますか?
走り方ならまだしも、歩き方なんておそわらなくても誰でも歩いているじゃないか!
そう言われそうですが、正しく歩けている人というのは思いのほか少ないものです。
そもそも自分の歩き姿を見る機会はほとんどないので、自分がどう歩いているかを知りません。
あるおばあちゃんは背中が丸まっていたのですが、ご本人はまったく気づいていませんでした。
背中を丸めて歩くことが普通になりすぎて、曲がっているという感覚さえなかったのでしょう。
健康的な歩き方の最大のポイントは、足だけではなく上半身も使って全身で歩くということです。
特に年配の人は人間は足だけでペタペタと歩いてしまいがち。
そうではなく、1.少し歩幅を広げて、2.スッと良い姿勢を保ちながら、3.腕を振って歩くのが健康的な歩き方です。
歩幅と言えば、歩幅が狭い人は認知症になりやすいことがわかってきました。
東京都健康長寿医療センター研究所が70歳以上の人を対象に行った研究で、普段の歩き方の歩幅が「広い人」「普通の人」「狭い人」の3つに分けて比べたところ、歩幅が「狭い人」たちは「広い人」たちよりも認知機能が低下するリスクが3倍ほど高かったそうです。
同じように歩く速度が遅い人、重心が揺れるように歩く人も認知症になりやすいと言われています。
このことは経験上、納得がいきます。
きれいに歩く人、歩き慣れている人に認知症の人はいないのです。
二つ目の姿勢で心がけるべきは、「丹田(おへその少し下あたり)を意識すること」「少し胸を開いて肩甲骨を寄せること」「骨盤を少し前傾させること」の3つ。
これは、ランニングコーチの金哲彦さんの教えです。
ただ、ちょっとわかりにくければ、頭のてっぺんを糸で引っ張られているようなイメージでいいと思います。
そんなイメージで背筋をグーッと伸ばし、胸をグーッと張ると肺を大きく使うことができて、よりラクにあるくことができます。
三つ目の「腕を振る」ですが、大事なのは前に振るのではなく、肘を後ろに引くということです。
「腕を振って歩いてね!」と言うと、みんな体よりも前で腕を振ってしまうのですが、それでは肩甲骨が動きません。
「腕を振る」ときに大事なのは、じつは肩甲骨を動かすことなのです。
肩甲骨まわりには筋肉が集まっているので、その大きな筋肉を動かしながら歩くことで下半身だけではなく、上半身の運動にもなります。
でも、「肩甲骨を動かしてね!」と言っても、さっぱりわかりませんよね。
だから、「腕を振る」、もっと言えば「肘を後ろに引く」ことを意識するといいのです。
いつもより歩幅を広げて、頭のてっぺんを糸で引っ張られているようにグーッと背筋を伸ばしたまま、肘を引くことを意識して歩いてみてください。
いつもの歩き方と比べてどうでしょうか?
心地よい感じがしませんか?
ただ、全身運動なのでいつもより疲れるかもしれません。
「ちょっと疲れるな」という人は、たとえば30分の散歩のうち5分だけ、この3つを意識して歩いてみてはどうでしょう?
逆に忙しくて歩く時間がないという人は、家から駅までの5分間でいいので、正しい歩き方を意識してはいかがでしょうか。
「90歳まで元気で生きる人の7つの習慣 より」
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれ
物忘れとは、脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。
脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。
40歳を越えた頃から「ど忘れや物忘れが激しくなった」「人の名前がなかなか思い出せなくなった」などと物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれです。
物忘れに関して脳の機能を活性化する重要な栄養素がビタミンB12です。
脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。
死滅した神経細胞は2度と再生されず物忘れもひどくなります。
しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。
ビタミンB12は、アセチルコリンを活性化して神経伝達をスムーズに行う働きをもつています。
ビタミンB12の働き
※ちょっと使える身近な情報をお届けしています!