ストレスに弱い現代人の脳

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ストレスに弱い現代人の脳
 
ストレスがさまざまな病を引き起こしたり、悪化させてしまう危険がありますが、こんな疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
 
「ストレスなんて、今に始まったことではない。昔からストレスを原因とする病気はたくさんあったのに、現代人がストレス、ストレスと騒いでてるだけではないのか」
 
こうした疑問に答える研究結果が、ドイツのハイデルベルク大学の研究チームから発表されています。
脳の扁桃体の働きに注目した結果です。
 
研究チームは、村、町、都市に住む人ごとに、扁桃体の反応のしやすさを調査しました。
すると、被験者の住む環境によって、扁桃体の反応に違いがあることが明らかになったのです。
 
結果は、同じストレスをかけたにもかかわらず、都市に住む人の扁桃体が最も反応しやすく過敏になっており、村に住む人の扁桃体が最も反応しにくく、町に住む人はふたつの中間であるというものでした。
扁桃体が反応しやすいということは、スバリ、ストレス反応を起こしやすいということです。
 
ストレス研究の世界的権威、ロックフェラー大学のブルース・マキューアン教授は、刺激の多い日常が扁桃体を過敏にすると考えています。
「大昔、人間の扁桃体は危険が迫ったときにだけ活性化したと考えられます。しかし、現代の都市生活者は、常に扁桃体が活性化した状態に陥っているのです」
 
都市には信号やネオン、人混み、騒音などが多く、どれも扁桃体を刺激することにつながります。
常に多くの刺激を受けて過敏になっている扁桃体は、ちょっとしたことにも大きく反応して、ストレス反応を拡大してしまうのです。
 
また、住んでいる地域にかかわらず、現代人の必須アイテムである、スマートフォンやパソコンも扁桃体に刺激を与えると考えられています。
 
現代社会は、扁桃体を常に刺激することによって、ストレスに弱い脳をつくり出しているといえるのです」
 
マキューアン氏はこう警告します。
 
私たちは扁桃体を刺激し続ける環境に生きているということを、もっと意識する必要があるのかもしれない。
「キラーストレス 心と体をどう守るか より」
 
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脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
 
B1、B2、B6、B1、ナイアシンパントテン酸葉酸、ビオチンの8種類を総称して「ビタミンB群」と呼んでいます。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
 
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