病気の原因を撃退するメラトニン
体の再生を助けるホルモン
メラトニンについてお話しましょう。
これは体の「再生工場」をサポートする大事なホルモンです。
睡眠自体の質を高める重要な職人でもあるメラトニンは、成長ホルモンの分泌を促進する功労者でもあるのです。
メラトニンの効果は、主に次のようになります。
1 質の高い眠りをもたらす
2 免疫力を向上させる
3 フリーラジカルを除去する(抗酸化作用)
4 コレストロール値を低下させる
メラトニンについて、とても重要なことは、よくも悪くも光に非常に敏感であるということです。
メラトニンを減らさない方法の代表例は、毎日、規則正しく太陽の光(日光)を浴びるという作業です。
ハーバード大学医学部の睡眠医学の研究室の研究成果によると、私たちの体内時計は24時間11分で刻まれます。
自転周期の24時間とは、11分の誤差がありますが、体はこの誤差を修正、つまりリセットしようとします。
そこで大切な働きを担うのが日光なのです。
朝の日光を浴びると、体内時計のタイマーがセットされ、それから約15時間後に体内でメラトニンの分泌が始まります。
メラトニンによって私たちの体の深部体温が下がり、自然に眠くなる、というわけです。
免疫力の向上という点でもメラトニンは活躍します。
私たちの体に生まれながらに備わっている免疫力が正しく働くと、かぜなどのウィルスを撃退する、あるいは臓器にできたさまざまな腫瘍を撃退する、そういう効果があります。
胸腺で生産されるT細胞は腫瘍を撃退する免疫チームの一員ですが、この胸腺を刺激してT細胞を生産させるのがメラトニンです。
がんを予防する、あるいは増殖を遅らせることにもメラトニンは間接的に貢献しているわけです。
人体は酸化することで多様な病気を引き起こしますが、その酸化を引き起こすのがフリーラジカルという存在です。
そのフリーラジカルが全身でムダに発生してしまうことが老化の大きな原因とも考えられます。
朝、起きて日光を浴びるのは大事ですが、同じ「光」でも、夕方から夜にかけて「人工的な光」を目に入れることは避けたほうがいいということです。
夜に光を浴びると、逆にメラトニン産生は抑制されます。
これによってメラトニンによる深部体温を下げる作用、睡眠を促す作用が低下し、体内時計が後ろにずれてしまいます。
するとほかのホルモンの分泌にも影響がおよび、ホルモンの連係プレーが崩れ、悪影響はどんどん拡大してしまいます。
寝つきが悪くなり、睡眠の質が低下し、生活習慣病などを引き起こすことにもつながります。
スマートフォンやパソコン、タブレットといった情報機器をお持ちだと思いますが、とても便利でもはや手放せない反面、あのディスプレーから出る光(とくにブルーライト)こそ、ホルモンの大敵となりえることをよく覚えておいてください。
「ホルモンを活かせば、一生老化しない より」
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自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
ビタミンB12は、体にとって重要なタンパク合成と核酸(DNA)合成を司る栄養素です。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
ビタミンB12について?
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