人の悪いところに注目してはいけない!

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人の悪いところに注目してはいけない!
 
「減点法」で人を見ていると
イライラが止まらなくなる
 
人生には人間関係の悩みがつきものですね。
 
その典型的な問題の一つが、上司や部下、嫁と姑、先輩と後輩といった上下の人間関係で起きる問題です。
 
たとえば、「上司がパワハラで、もう耐えられない!」とか「部下がとにかく人の話を聞いてくれない!」とか、立場が違えば見方は変わるもので、ふとしたことがきっかけで相手のことが嫌いになってしまいます。
 
そして、気づけば嫌いな部分がたくさん見えてきます。
「話し方が嫌い」「食べ方が嫌い」「髪型が嫌い」……そうすると最終的には「顔も見たくない!」とか「同じ空気を吸いたくない!」というように関係はどんどん悪化していきます。
 
そんな事態は、どうにか避けたいものですね。
 
そこで、まず認識していただきたいのは脳にはネガティブな情報のほうに価値を見出しやすい傾向がある、ということです。
 
この効果を「ネガティビティ・バイアス」と言います。
心理学者のジョナサン・ハイトは自著「しあわせ仮説」でこのように述べています。
 
「人の心というものは、良い物事に比べて、同程度に悪い物事に対して、よりすばやく、強く、持続的に反応するということが心理学者によって繰り返し見出されている。私たちの心は、脅威や侵害や失敗を発見して反応するように配線されているため、すべての物事を良く見ようとしても、単にできないのである」
 
要するに、ネガティブな情報が気になるのはあたりまえのことなのです。
 
社会心理学者のレジャーウッドらは、実験参加者を2つのグループに分け、「新しい手術法」に対する評価を調査しました。
 
1つ目グループには「成功率は70%」とポジティブに説明し、もう1つのグループには「失敗率は30%」とネガティブに説明しました。
 
その結果1つ目のグループはこの新しい手術を良いものであると見なし、2つ目のグループは良くないと考えました。
 
次に、最初のグループに、「失敗は30%」と伝えました。
すると、彼らはその手術は良くないものだと感じるようになりました。
そして30%の失敗率だと説明を受けていたグループは、「成功率は70%」と伝えても、彼らの意見は変わりませんでした。
つまり、彼らが最初に抱いた手術に対するネガティブな印象は消えなかったのです。
 
このようなメカニズムで、私たちはついネガティブな情報を注目して見てしまうということを忘れてはいけません。
 
その上で、解決法を考えて見ましょう。
 
人間関係の解決法は、「人を減点法で見ない」ということにつきます。
 
つまり、私たちは放っておけば人のイヤなところばかり目についてしまうので、意識的にそこには目をつぶる、「悪いところではなく、良いところだけを見よう」と腹をくくることです。
 
100点の人間などどこにもいないのですから、減点法で嫌いになっていくのではなく、加点法をしていくことが、人付き合いをラクにする秘訣です。
 
これに関連して、エラスムスロッテルダム大学のヴァンディーレンドンクとスタムによるこんな研究結果があります。
 
この実験では、答えを間違えると報酬が減る、いわゆる減点法で学習をさせた被験者たちと、最初から報酬のない状況で学習させた被験者たちからデータを取り、睡眠後の記憶定着率を比較しました。
 
すると、後者の成績(最初から報酬がない組み)が良かったというのです。
 
「アメとムチ」という言葉のとおり、「頑張ったらご褒美」というのは一見良いことのように思えますが、実は、「ご褒美がある」とわかっていると、「ご褒美」のことが頭によぎり、パフォーマンスが落ちてしまうのです。
 
このご褒美は、具体的な金銭やモノではなくても同様で「できたら褒められるけど、できなかったら叱られる」という方針にも置き換えられます。
 
特に、「褒め」と「叱り」の落差が激しすぎたり、できないときの罰が激しすぎると、部下は上司の目ばかり気にするようになります。
「科学的に元気になる方法集めました より」
 
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脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
ビタミンB12は、シナプス形成に重要な栄養成分です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
 
ビタミンB12について?
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