「効くたんぱく質」と「効きにくいたんぱく質」がある

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「効くたんぱく質」と「効きにくいたんぱく質」がある
 
5大たんぱく源(肉類、魚介類、牛乳・乳製品、卵、大豆・大豆食品)以外の食品に、たんぱく質が含まれていないわけではありません。
食事の大事な柱となるご飯やパンや麺類などの主食にも、たんぱく質は含まれています。
たとえば、ご飯普通盛り1杯(145g)にはたんぱく質3.6g、食パン1枚(6枚切り)にはたんぱく質5.6g、スパゲティ1人前(乾麺80g、茹でて約190g)には10.0gのたんぱく質が含まれているのです。
しかし、主食のたんぱく質5大たんぱく源のたんぱく質には及びません
たとえ量は足りたとしても質の面で及ばない「効きにくいたんぱく質」だからです。
 
たんぱく質の質を評価をするのに使われるのがアミノ酸スコア」
5大たんぱく源はアミノ酸スコアが高いのに、主食のたんぱく質アミノ酸スコアが低いのです。
アミノ酸スコアとは一体何を示しているのでしょうか。
筋肉、皮膚、髪の毛などのカラダのパーツを作っているたんぱく質は、20種類のアミノ酸からなります。
たんぱく質によってアミノ酸の組み合わせは変わります。
たんぱく質を作っている20種類のアミノ酸のうち、9種類は体内で合成することができません。
アミノ酸1種類でも足りないとたんぱく質は合成されないため、この体内で合成できないアミノ酸は、食事から欠かさず摂り入れる必要があります。
これを「必須アミノ酸」と呼びます。
必須アミノ酸は次の通りです。
 
バリン、ロイシン、イソロイシン、トリプトファンフェニルアラニン、リシン、
メチオニン、トレオニン、ヒスチジン
 
アミノ酸スコアは、たんぱく質必須アミノ酸をどのようなバランスで含んでいるかを評価して100点満点でスコア化したものです。
肉類、魚介類、牛乳・乳製品、卵、大豆・大豆製品という5大たんぱく源のアミノ酸スコアはいずれも100点満点です。
そのため、5大たんぱく源からのたんぱく質の摂取が推奨されているのです。
摂り入れた必須アミノ酸を無駄なく利用したんぱく質として合成することができます。
 
ご飯やパンのたんぱく質は、「効きにくい」
 
ご飯を主食とする日本人は、伝統的に豆腐、納豆、味噌といった大豆食品を食生活に取り入れていました。
その理由は、大豆食品には、米に不足するリシンが豊富にあり、米と大豆食品を組み合わせることで、食事全体のアミノ酸スコアを底上げし、たんぱく質の合成が促せるからです。
かつての日本人は、現代のような栄養学が発展していない時代でも、何と何を組み合わせると栄養価が高まるのかを経験的に知っていたのでしょう。
 
パンや麺類の原料となる小麦に含まれているたんぱく質も、米と同じようにリシンが第一制限アミノ酸(たんぱく質の中で充足率がいちばん少ないアミノ酸)になります。
この他、トレオニンなどの必須アミノ酸も相対的に不足します。
小麦粉(強力粉)のアミノ酸スコアは38点です。
パン食にはハムエッグのような卵と肉類、牛乳やヨーグルトといった乳製品がセットになることが、それはこれらの動物性たんぱく質に小麦で不足しやすいリシン、トレオニンなどがきちんと含まれているからでしょう。
これもたんぱく質の合成を効率化するために、西洋の食文化が培ってきた生活の知恵といえるかもしれません。
「強く、美しくなる食事 より」
 
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ビタミンB群が不足するとエネルギーを生み出すことができず、疲れがなかなか回復しなくなったり、細胞の修復機能がダウンして、肌荒れや口内炎が治りにくくなったりするのです。
 
なかでも注目が、ビタミンB12です。
古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は水溶性ですが、脂肪成分と馴染みやすい構造を持っています。
脳はタンパク質とともに脂肪成分を多く含む器官です。
そのためビタミンB12は血液脳関門を通過できるという特徴を持った貴重な栄養素なのです。
 
ビタミンB12は、体にとって重要なタンパク合成と核酸(DNA)合成を司る栄養素です。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
 
現在、ビタミンB12は神経ビタミンとしての認識が一般的となっています。
末梢神経の不調はもちろん、中枢神経の機能低下にも有効であることが明らかになっています。
 
ビタミンB12について?
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