最高の眠りは「最高の食生活」から始まる

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最高の眠りは「最高の食生活」から始まる
 
 アスリートのトレーニングには、運動、栄養、休養という3つの柱があります。
いくら運動と栄養に気をつけても、休養がしっかり取れないとパフォーマンスは上がりません。
アスリートは「休むのもトレーニングのうち」と言われるゆえんです。
 
それはアスリートに限らず、一般の方も同じこと。
なかでも重視したいのは質の高い眠りを取ることです。
睡眠の専門家ではありませんが、参考までに大まかなしくみをご紹介します。
 
ヒトという動物は日が出ている日中に活動して、日が落ちた夜間に眠って休養を取り、日中の活動で疲れたカラダのケアをするように作られています。
 
眠っている間に分泌される成長ホルモンは、筋肉や肌のたんぱく質の新陳代謝を進めます。
睡眠不足だと肌が荒れるのは、眠っている間の新陳代謝がスムーズに進まなくなるのが原因です。
 
また、眠っている間に分泌されるメラトニンというホルモンには、日中の進んだ酸化のダメージを抑える抗酸化作用があります。
美人は、夜作られるのです
 
 質の高い眠りには、寝室の環境を整えたり、夕方以降に強い光を浴びないようにしたり、リラックスできるアロマを用意したりすることが有効。
さらにこうした工夫を助けてくれるのが食生活を整えることです
 
眠る前にホットミルクを飲んでも、安眠とは関係ない
 
 眠っている間は絶食状態であり、筋肉を作っているたんぱく質の分解が進んでいます。
朝食はこのたんぱく質の分解にブレーキをかける働きもあり、牛乳・乳製品、卵、ハムやソーセージ、焼き魚などからたんぱく質を補うことが求められます。
朝食を英語で「ブレイクファスト」といいますが、これはもともと「ファスト(絶食)」を「ブレイク(破る)」という意味なのです。
 
 これらのたんぱく源に含まれているトリプトファンという必須アミノ酸は、脳内で情報をやり取りするセロトニンという物質の原料となります。
 
 セロトニンは感情を安定させて平常心を保ち、活動に適した体内環境を演出してくれます
そして「睡眠ホルモン」であるメラトニンはこのセロトニンから作られています
 
 日が出ているうちは、セロトニンからメラトニンを作る酵素の働きがブロックされているのですが、日が落ちるとこの酵素が働くようになり、セロトニンからメラトニンが作られて体温が下がり、眠りやすくなります。
日が落ちてから強い光を避けるべきなのは、メラトニンを作る酵素の働きが再ブロックされやすいからです
 
 一般的に夜眠る前にホットミルクなどでトリプトファンを摂るとメラトニンが作られやすく安眠へ誘われやすいとされます。
確かにメラトニンにもトリプトファンが必要ですが、眠る寸前に慌てて摂るよりも、朝のほうが効果的。
朝食でトリプトファンを含む前述のたんぱく源を摂れば、そこからセロトニンが作られてやがてメラトニンへ変化するのです。
もちろん、日々不足がちなカルシウムの補給を兼ねて、ホットミルクを飲んでリラックスする時間も素敵ですね。
「強く、美しくなる食事 より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
 
ビタミンB12について?
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