栄養・運動・社会参加の3本柱でストップ! フレイル・ドミノ

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栄養・運動・社会参加の3本柱でストップ! フレイル・ドミノ
 
家族や友人、会社の人や地域の人との交流が少ない。
何かを学んだり、情報を得ようとしたりする意欲が足りない。
孤食である。
 
このように社会性の低下や欠如が見られるようになると、生活範囲や行動範囲が狭まり、精神・心理状態がダウン。
続いて口腔機能や栄養状態が悪くなり、身体活動が低下し、サルコペニアを発症しやすくなる…。
 
これまでさまざまな調査をし、数多くの高齢者を見てきましたが、いちばん初めにフレイルのリスクとなる兆候が表れるのは、「社会とのつながり」です
以降(生活範囲・心・お口・栄養・体)の順番は人によって変わるかもしれませんが、フレイルの入り口は社会とのつながりを失うことなのです。
 
たとえば、1人暮らしでも友達とデパ地下めぐりを楽しんだり、しょっちゅう電話でおしゃべりをしているような人はリスクが低く、フレイルでも、低栄養でも、サルコペニアでもない人が多いのです。
 
社会参加は、栄養(食・口腔)、運動とともに「健康長寿の3つの柱」のうちの重要な1本です。
この3つが三位一体になってこそ、衰えない生活習慣をつくれ、フレイルを予防できます。
 
若年層が早くもフレイル予備軍に?
 
今、研究者の間に、中学生や高校生の女子の「美白」と「ダイエット」を心配する声があがっています。
 
みんな紫外線を避けて日に当たろうとしないので、ビタミンDが不足している人が多いのです。
また、やせ願望が強く、無理なダイエットを行う人もいるため、女性ホルモンが低下して閉経時期が早まる可能性があります。
それに伴い、骨粗鬆症のリスクも高まります。
 
「ボーンリザーブ(いわゆる、しっかりとした骨の蓄え)という大切なものを早い時期から失ってしまえば、老後の健康に影響が及ぶだろうことが懸念されます。
 
高齢者に増えている新型栄養失調にかかる若い女性もいるといい、「平成28年国民健康・栄養調査」では、20代の女性の20.7%BMI18.5未満の「やせ」のグループでした。
 
フレイルにならない生活習慣を身につけるには、若いうちから丈夫な骨と筋肉を蓄えた体をつくることが大切です。
「東大が調べてわかった衰えない人の生活習慣 より」
 
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物忘れとは、脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。
脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。
40歳を越えた頃から「ど忘れや物忘れが激しくなった」「人の名前がなかなか思い出せなくなった」などと物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれです。
 
物忘れに関して脳の機能を活性化する重要な栄養素がビタミンB12です。
脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。
死滅した神経細胞2度と再生されず物忘れもひどくなります。
しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。
 
物忘れに関する神経伝達物質の中で記憶と学習にかかわっているのはアセチルコリンで、このアセチルコリンはコリンと酵素を原料にしてつくられています。
ビタミンB12は、アセチルコリンを活性化して神経伝達をスムーズに行う働きをもっています。
アルツハイマー認知症の患者の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。
 
老人の認知症3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
 
ビタミンB12について?
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