セロトニン欠乏脳がうつ病を発症させる

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セロトニン欠乏脳がうつ病を発症させる
 
うつ病強迫性障害の治療には、脳内のセロトニン濃度を高く維持する薬が使われていることをお知らせしておきましょう。
精神科や心療内科では、うつ病強迫性障害と診断されると、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が第一選択で処方されます。
この薬の働きは、脳内のセロトニン濃度を高く維持すること。
ということは、うつ病強迫性障害の原因は、脳内のセロトニン濃度が何らかの原因で低くなること、すなわちセロトニン欠乏脳になることだと断言できます。
セロトニン欠乏脳になる直接の原因は、ストレスと脳疲労ですが、脳内のセロトニンの合成・分泌が、パソコン・スマホ三昧の昼夜逆転生活によって減少してしまうことが「背景」にあります。
すなわち、ちょっとしたストレスで心が折れやすくなる「背景」がIT社会の日常生活に潜んでいるのです。
 
セロトニントリプトファンから合成される
 
セロトニントリプトファンという必須アミノ酸から合成されます。
トリプトファンは大豆製品(豆腐、納豆、味噌、醤油など日本食に豊富)、乳製品(牛乳、バター、チーズ、ヨーグルトなど洋食にも豊富)、卵、ナッツ、バナナなどの食材に豊富に含まれ、腸で吸収されると、血液を介して全身に栄養素として供給されます。
これらの食材は特別なものではありません。
したがって、栄養の問題でセロトニン欠乏脳が形成される心配は通常はありません。
ただし、トリプトファン欠乏食を長期間摂取すれば、実験的にうつ病を発症させることができます。
 
このトリプトファンが、トリプトファン水酸化酵素を持つ細胞によってセロトニンに合成されます。
この酵素を備える細胞は、皮膚、肝臓、腎臓、腸管、そして脳に存在するのです。
 
脳内においてセロトニンを合成できる細胞(セロトニン神経と呼ぶ)は、脳幹という進化的には最も古い脳に数万個存在します。
脳全体には神経細胞140億個あるとされるので、非常にわずかでしかありません。
しかしながら、セロトニン神経は脳全体にケーブルを張り巡らせて、セロトニンを分泌させ、さまざまな脳機能に影響を与えます。
とんでもない構造を備えているのです。
「自律神経をリセットする太陽の浴び方 より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。
 
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、ビタミンB12は、葉酸をはじめとするビタミンB群、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒に摂ることが望ましいとされています。
 
ビタミンB12の働き
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