質のよい睡眠をとることで、脳内のシミが洗い流される

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質のよい睡眠をとることで、脳内のシミが洗い流される
 
あまり悩むと、それがストレスになってしまいよくありません。
とはいえ睡眠は、人間の体の健康維持に必要不可欠なものです。
その役割は、日中の活動での疲れを取る、ストレスを取り除くというもの。
また、脳細胞ネットワークを効率化させたり、記憶の整理や定着を行ったりしています。
睡眠不足になると、認知症の発症リスクを上げる病気が生じやすくなるといわれています。
心拍数が増えて高血圧になりやすくなる、免疫機能が低下して、うつ病、糖尿病、心臓病などのリスクが増える、起きている時間が長いことでたべすぎになり肥満につながりやすいなどです。
脳そのものと睡眠の関係も、いろいろと研究されています。
たとえば睡眠と記憶の関係です。
ノンレム睡眠(深い眠り)時に短期記憶を司る海馬から前頭前野へ記憶が移されることで、長期記憶がつくられるということを耳にされたことはないでしょうか?
長期記憶は睡眠中につくられるので、学習効果を高めるには寝る直前に暗記するとよいといったことがよくいわれています。
また、認知症や認知力の低下と睡眠との関係についても、いろいろな研究が各国で進められています。
その中でも飛び抜けて画期的だったのが、2013年に発表された米国ロチェスター大学の研究報告です。
アルツハイマー病」は、「アミロイドベータたんぱく」「タウたんぱく」という異常たんぱくが脳の中に蓄積することで起こるとされています。
このうちの「アミロイドベータたんぱく」が、なんと寝ている間に洗い流されるというのです。
脳の中には「脳脊髄液」というものが流れていて、脳細胞に栄養を運んだり、神経細胞の活動で生じる老廃物を排出したりしています。
脳細胞にたまった老廃物の排出は、目が覚めているときよりも寝ている間のほうが多く、その活動量の差は約10倍といわれています。
そして老廃物の中には、アルツハイマー病の原因とされる「アミロイドベータたんぱく」も含まれているのです。
なぜ寝ている間のほうが老廃物の排出量が多くなるのかというと、就寝中は脳細胞の大きさが通常よりも60パーセントほど縮み、脳細胞間のすきまが大きくなるからです。
そのため髄液が脳内を流れやすくなり、多くの老廃物を速く流し去ることができるというわけなのです。
よく眠るほど原因物質が洗い流され、認知症になりにくくなる可能性があるということは大きな朗報といって間違いないでしょう。
 
この他にも、他の研究からも、よく眠れている人は「アミロイドベータたんぱく」の蓄積が少ないことや、睡眠が不足するとそれの蓄積が増えて、それがさらに睡眠不足につながるといった悪循環になりやすいことが報告されています。
睡眠と認知症との関係性に関する研究は進んでいて、眠ることで認知症の発症がどの程度抑えられるかについても、今後さらに解明されていくと思います。
このように、睡眠の質がよいことは脳の機能を守る上でたいせつな要素です。
 
ただストレス社会であるいまは、高齢でも若くても睡眠に何らかの問題を抱えている人が増えてきています。
睡眠が足りず認知機能が低下してくると、1時間以上寝つけない入眠障害や、途中で何度も目が覚めてしまう中途覚醒の割合が増えるともいわれています。
しっかり眠れない状態は大変につらいものですが、寝たくないのに「眠らなくちゃ」と思って布団に入ると反対に覚醒してしまいますし、無理に眠ろうとするとますます目が冴えてしまうことにもなります。
成人してからの睡眠は6時間程度で十分ともいわれています。
寝る数時間前から部屋の照明を落とす、朝の光をよく浴びる、日中体を動かす、就寝の2時間前はものを食べないなど、睡眠の質をよくする方法はいろいろありますので、そうしたことを試しつつも、まずは眠れないことにあまり神経質にならないようにしましょう。
「自分は眠れていない」と感じている方も、自覚はないけれど実際は必要な睡眠がとれていることが多いともいいます。
どうしても眠れない方は睡眠導入剤を使う方法もありますが、脳のためには眠れないことに対してあまり心配しすぎないことも大切です。
「らくらく認知症予防法 生涯健康脳になるコツを教えます! より」
 
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生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
最近の研究で、ビタミンB12はバイオリズムにかわっていることがわかってきました。
不規則な生活が続くと、バイオリズムが乱れて、自分の意思で起きたり、眠ったりできなくなります。
昼間居眠りをするようでは仕事に支障をきたしかねませんそこで、試してみたいのがビタミンB12です。
大量にとると、バイオリズムの回復に役立つと考えられています。
海外旅行の時差ぼけも、なかなか解消しにくいものですが、B12を試してみてはいかがでしょう。
 
ビタミンB12は、悪性貧血のみならず神経や免疫系にも効果があることが明らかになり、高齢者のうつや認知症の予防等に利用されています。
高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
ビタミンB12について?
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