「生きているのも悪くないな」と思える人生を生きる

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「生きているのも悪くないな」と思える人生を生きる
 
自分のためではなく、「人のため」と考える。
やりたいことではなく、「やるべきこと」をする。
そこを目指せば、「生きていてよかったな」と
思える日々が重なっていくはずです。
 
禅では「日々是好日(にちにちこれこうにち)」と言います。
「どんな一日も、よい日だ」と解釈されやすいですが、本当の意味は違います。
これは、「好日」が「不好日」かには「意味がない」と言っているのです。
毎日が「好日」ですから、「いい日」も「悪い日」もないのは当然でしょう。
要するに、毎日がよい日なら、もはやいいも悪いもないでしょう。
 
この禅語の前には、こんな言葉があります。
「十五日以前は、即ち(すなわち)問わず。十五日以降は即ち如何(いかん)」
「十五日以前のことは問わないが、十五日以降のことはどうだ?」という意味です。
 この「以前」と「以降」を人生の前半と後半と解釈することもできますし、「人間の人生には、価値のあるときとないときがある」と問うていると、捉えることもできます。
 この問いを発した老師は、弟子の答えを待たず、自ら「日々是好日」と答えました。
仏教徒にとっては、前も後もない、いいも悪いもない、ただ修行の日があるだけだ。
そう言いたかったのでしょう。
 
 一生をふりかえって、「いい人生」だったか「悪い人生」だったかなどは関係ありません。
 死に際して、「まあ、そこそこの人生だったかな」「いいことも悪いこともあったが、とりあえず生きたな」と思えれば十分だと、私は思います。
そんな死を迎えるためには、「大切な自分」から降りて他人に自分を“開く”こと。
損得勘定から離れ、人の縁を結んでいくことです。
 
 大したことのない自分が、死ぬまで生きていかなければならないのは億劫なことです。
しかし、生きているからには、その億劫なことをやるしかありません。
 そして、自分をなんとか使いこなしていくには、これだと決めた道で、手間と暇をかけるしかないのです。
 
 しかし今、多くの人が「取引」と「競争」の中で生き、疲れ切っているように思います。
自分を高め、人に勝って得をし、「役立つ自分」や「すごい自分」でいなければと思い込み、疲弊しているのです。
 でもそんな人間には、正体不明の「死」が最初から組み込まれています。
そして人生には、死ぬこと以上の大仕事はありません。
 そこに思い至ると、今あなたが苦労している取引や競争は、じつは、人間の存在が持つひとつの側面にすぎないとわかるでしょう。
 
 自分を決定づけるのは、他者とのかかわりしかありません。
「自分のため」ではなく「人のため」と考える。
 なんでも他人の言いなりになるのではありません。
他人と問題を共有して取り組む。
それが「やるべきこと」になるのです。
「やりたいこと」ではなく「やるべきこと」をする。
 目指すのはそこです。
 
 完璧でなくてもかまいません。
また「我慢して、いい人になれ」「自分を犠牲にしろ」などといった話でもありません。
「大切な自分」や「本当の自分」、「夢を叶えて生きる」といった妄想から降りて、他者とのかかわりの中で成立している自分の存在を見極めることが大事です。
 そこを目指していけば、「生きているのも悪くないな」「生きていてよかったな」と思える日々が重なっていくはずです。
「禅僧が教える心がラクになる生き方 より」
 
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新しい生活パターンへの対応、とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
 
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB12について?
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