健康診断では予測できない、突然死

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健康診断では予測できない、突然死 
 
 突然死が恐ろしいのは、別名「ぽっくり病」と言われるように、本人も周囲からも「健康だ」と思われている人にも、予期せず急に起こるところです。
たとえば、心臓の血管が突然詰まってしまう心筋梗塞の場合、3人に1人は何の前触れもなく起こると言われています。
そして、そのうち、約30%は亡くなってしまっているのです。
 
心筋梗塞で亡くなった患者さんのご家族の「昨日まで元気だったのに」「今朝も元気に会社へ行ったのに」と言った言葉をよく耳にしてきました。
 
実際のところ病院の検査では、過去に心筋梗塞を起こした跡があるかを調べることはできますが、将来、心筋梗塞を起こすかを正確に予測することはできません。
これは、健康なとき、今後体にがんができるかどうかを予測できないのと同じです。
 
また、血圧や血糖値などの数値化できるものについては病院で調べられますが、心臓や血管、そして内臓の機能には数値化できないものも多く、ましてや体の疲労度などは調べようがありません。
 
つまり、健康診断の結果がよくても体の機能が弱っていたり、疲労していたりする場合もあるし、健康診断を受けていれば突然死をふせげるわけではないということです。
 
ただ、亡くなるまで本当に前触れがなかったのかは、疑う余地があると思います。
 
というのも、なかには、カフェイン依存のような習慣の変化が表れていた人もいたと考えられるからです。
「胸が痛い」「動悸が激しい」といった病気の症状はなかったとしても、カフェインを摂らずにはいられないような生活は、突然死の原因になり得ます。
しかし、それを見逃している人がたくさんいるのです。
 
「自分は健康だ」と思っているあなた。
自分のライフスタイルのなかに、突然死の前兆が隠れていないと言い切れますか?
 
交通事故による死者数より多い、心臓突然死
 
救急病院で働くほとんどの医師が実感していることがあります。
それが30代、40代を中心とした若い世代の突然死の増加です。
一見元気な方が、ある日突然倒れて、亡くなってしまうことは少なくないのです。
 
突然死とは、医学的には「発症から24時間以内の予期されなかった死亡(外因性のものを除く)」と定義されています。
そのなかでもとくに多いのが、心臓の病気が原因で起こる心臓突然死です。
 
日本で、心臓の異常によって突然亡くなった心臓突然死の数は年々増えていて、10年前は約5.5万人だったのが、現在は7万人を超えています。
交通事故や転倒・転落などの不慮の事故で亡くなる人の数は年間約4万人ですから、突然死で亡くなる人の多さがわかるでしょう。
 
なかでも救急医療の現場で強く感じるのは、働き盛りの突然死が増えていることです。
救急病院には、心筋梗塞などの病気で倒れた30代、40代の患者さんが数多く運ばれてきて、循環器専門医たちは心臓病の若年化に驚きました。
 
実際、30代、40代の死因を見てみると、心臓病は、30代の死因第3位、40代の死因第2位にあがっています。
いまや30代、40代の心筋梗塞もめずらしくなくなっているのです。
それも前兆もなく突然やってくるのですから、誰も他人事と片付けることはできません。
「強い血管をつくれば健康になる! より」
 
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動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
 
近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。
虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。
そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。
このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
 
ビタミンB1やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
 
ビタミンB12について?
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