副腎から分泌されるホルモンが、ストレスをリセット

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副腎から分泌されるホルモンが、ストレスをリセット 
 
 30代、40代といった働き盛りの突然死の多くに関係している血管のけいれん。
けれども働いている人なら誰でもストレスはあるものです。
それでも、すべての人が突然死するわけではありません。
なぜ、潜病になると、ストレスによって血管が突然けいれんを起こしてしまうのでしょうか。
 
ストレスというと、人間関係や仕事のプレッシャーといった精神的ストレスを思い浮かべる人が多いでしょうが、心身にかかるストレスはそれだけではありません。
長時間の労働や睡眠不足などの肉体的なストレス、たばこの煙や化学物質、紫外線、食品添加物といった物理的なストレスもあります。
 
このようなストレスは、全身にさまざまな影響を及ぼします。
たとえば人前でプレゼンをするとき、緊張して顔がカーッと熱くなって手足が冷たくなったり、心臓がドキドキしたりすることがあると思います。
これらはストレスに体が反応しているからです。
このような変化は、血管にも起こります。
 
ストレスを受けると、体が硬く縮こまるように、血管も緊張状態になります。
そのため、血管に大きな負担がかかるのです。
 
しかし、体にはストレスによる血管へのダメージを最小限に抑える機能もあります。
その役割を担うのが副腎でつくられる抗ストレスホルモン(コルチゾール)です。
副腎とは左右の腎臓の上にある親指ほどの小さな臓器。
ピラミッドのような形をしています。
 
ストレスを感じると副腎から抗ストレスホルモンが分泌され、ストレスをリセットするように働きます。
ストレスによって心や体に障害が起きるのを防いでいるのです。
 
そのため、健康なうちはストレスがかかっても、抗ストレスホルモンが体に疲れを感じさせないように頑張ってくれます。
血管もすぐにけいれんしたりはしません。
だからこそ、多少のオーバーワークもこなせますし、ストレスもあまり感じなくてすむのです。
 
※健康と未病の間にも、「症状はないけれども、健康でもない」という盲目のステージが隠されているのです。
ここではそれを「潜病(せんびょう)」と呼んでいます。
たとえば、突然死の原因になる心臓の病気ですが、ある日突然心臓が悪くなって病気になることはありません。
突然死するくらい悪くなっていたということは、その何年も前から心臓は悲鳴を上げていたはず。
それが潜病の段階です。
しかし、自覚症状もなく、当然、病気とは診断されないため、自分が潜病であると気付く人はほとんどいません。
「強い血管をつくれば健康になる! より
 
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動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
 
近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。
虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。
そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。
このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
 
ビタミンB1やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
 
ビタミンB12について?
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