「やる気はあるけど動けない」という予兆

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「やる気はあるけど動けない」という予兆 
 
抗ストレスホルモン(コルチゾール)は、「副腎」という器官から血管を通し、体中に運ばれていきます。
 
抗ストレスホルモンの貯蔵場所、ここでは“ホルモンタンク“と呼んでいる場所も、その副腎を指しています。
 
過度なストレスで“ホルモンタンク”が酷使され続け、ついに副腎が抗ストレスホルモンをつくれなくなり、「タンク」が空になった状態
 
この状態を副腎疲労と呼びますが、これこそが「抜けない疲れ」の正体なのです。
 
副腎疲労によって抗ストレスホルモンが分泌されず、だるさがずっと残り、頭がボーッとして何も考えられなくなったり、最悪の場合は過労死が起こったりします。
 
たいがい「疲れがとれないんです」と病院にいけば、「しばらく休んでいましょう」とか、胃の検査をして胃潰瘍の薬を飲まされたり、あとは心療内科を紹介されるケースがほとんどです。
 
けれども、それでは慢性的な疲労は、まったく解決されません。
 
最近は、「疲れがとれないので調べてほしい」ということでいらっしゃる患者さんが増えています。
 
「疲れがひどい」と訴える人もいれば、「おなかの調子が悪い」とか、「心療内科でうつと言われたのだけど、薬が効かない」という人もいます。
 
また、小さい子どもがいる女性で、「子どもに何かしてあげたいんだけど、夕方まで体が動かない」と訴える人も増えています。
 
調べると、その多くが副腎疲労に陥っています。
 
副腎疲労の場合、「何かをしたい」という気持ちはあるのです。
 
だから、「やる気はあって、仕事でも家事でも、今すぐにでもやりたいと考えている……。なのに、やろうとすると、体が疲れていて動かない」という状態だと、実は“ホルモンタンク”が枯渇している深刻な副腎疲労の一歩手前といえます。
 
深刻になる前に、自分で予防できる
 
じつは「うつ」と診断された患者さんでも、副腎疲労が原因だった場合、副腎に十分な栄養を与えてあげれば、うつ状態は治っていきます。
 
そんな患者さんを何人も見てきました。
 
さらに加えると、深刻でさえなければ、“ホルモンタンク”が枯渇している副腎疲労はある程度、予防もできるし、自分で改善していくこともできるのです。
 
決して対処が難しい症状ではないのですが、まだ認知度が低く、専門家も少ない状態です。
 
抗ストレスホルモンの分泌量や持続時間には個人差があり、ストレスに強い人は“ホルモンタンク”が長持ちするし、ストレスに弱い人は分泌量も少なく、“ホルモンタンク”も減りがちです。
 
副腎疲労に陥ると、その分泌量はさらに少なくなるでしょう。
 
しかし、同じストレスがかかっていても、抗ストレスホルモンの分泌量は、多かったり少なかったりと、変化が生じることもわかっているのです
 
これは自動車の運転の仕方によってガソリンの燃費が変わるように、乱れた抗ストレスホルモンの分泌も個人生活習慣で改善できることを示しています。
「最高の疲労回復法 より」
 
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からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB1はエネルギーの供給だけでなく、老廃物の代謝にもかかわっています。
 
1だけではありません。
2、ナイアシンなどのほとんどのビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
したがっていっしょにとるのが効果的です。
 
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
 
ビタミンB12について?
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