女性の「うつ」と関係が深い「鉄不足」

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女性の「うつ」と関係が深い「鉄不足」 
 
ビタミンB群と並んで、脳内神経伝達物質の合成に深くかかわっているのが鉄などのミネラルです。
 
うつを語るのに、たんぱく質を除いて、代表的な栄養素を挙げるとすれば、なんといってもビタミンB群と鉄の2本柱です。
鉄は神経伝達物質の合成の、特に初期の段階で必要になることが多い。
その鉄が欠乏すれば、さまざまな精神症状が出てくるのは、お分かりいただけると思います。
 
ちょっとしたことで気分が憂うつになる、些細なことでクヨクヨする、落ち込む、といった症状が出てくると、「うつかもしれない」と思うかもしれません。
しかし、血液検査をすると、実は鉄不足だったということは、非常によくあります。
 
また鉄は、疲労感ともかかわりが深い。
鉄は血液中の赤血球のヘモグロビンをつくる成分であり、そのヘモグロビンは、体のすみずみに酸素を運んでいます。
さらに細胞内に運ばれた栄養素をエネルギーに変換するミトコンドリアには、鉄を必要とする酵素が多いのです。
鉄不足では体内に酸素を十分運べなくなるだけでなく、運ばれた栄養素をエネルギーへ変換できないため、疲れやすい、疲れが抜けない、頭痛、めまいといった症状が起こります。
これらは通常の検査で貧血と診断されない状態でも起こることを理解する必要があります。
 
鉄はコラーゲンの再生にも重要な役割を果たしています。
不足すれば軟骨コラーゲンがつくられる量が減り、体の節々が痛くなります。
コラーゲンとの関連でいえば肌のハリもなくなり、シミ、シワも増え、爪や髪の毛の質も低下することもよく起きます。
鉄不足の女性が鉄を補充すると、シミが薄くなったというのは、非常によく聞く話です。
これは鉄を含んでいるカタラーゼという酵素が、活性酸素を消す働きをしているから。
 
コラーゲンの塊である血管の壁が弱くなってアザができたり、歯茎から出血しやすくなったりするのも鉄不足の1つのサインです。
 
鉄不足は特に女性に顕著です。
というより、鉄不足ではない女性を探すほうが難しいほどです。
女性には鉄欠乏性貧血も多いですが、鉄欠乏貧血になると疲労感があるのはもちろん、先述したシミ、シワ、冷え、免疫力の低下も起こってきます。
 
「私は貧血ではないから大丈夫」と思っている女性も少なくありませんが、ほとんどの女性が「潜在的な鉄不足」なのです。
 
女性が鉄不足になる理由は大きく分けて2つあります。
 
1つは、生理による出血。
女性は、生理によって毎月一定量の鉄を消費してしまいます。
1ヵ月に30mgほどの鉄を失っているといわれています。
 
2つめは、ダイエット志向からいまだに「肉を控える」女性がいることでしょう。
昨今話題になっている「肉食女子」は、鉄不足を解消する意味では大いに結構。
 
「肉は食べないけれど、ほうれん草やプルーンを食べているから大丈夫」
 
という人もいるかもしれません。
しかし、残念ながらほうれん草やプルーンなどの植物性の鉄(非ヘム鉄)は、体への吸収があまりよくありません。
やはり肉などの動物性たんぱく質に含まれている鉄(ヘム鉄)のほうが吸収がいいので、効率よく鉄分をとるには、ぜひ肉食をおすすめしたいのです。
「うつ」は食べ物が原因だった! より」
 
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老人の認知症3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク(アミロイドβタンパク)合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、タンパク(アミロイドβタンパク)と核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若返りにもつながることにもなります。
高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に大切な栄養素です。
 
ビタミンB12は、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
ビタミンB12について?
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