赤身の肉をすすめる理由
私たちの体のほとんどの部分に関わっている栄養素、それがたんぱく質です。
もちろん、骨を形成するコラーゲンや筋肉もそうです。
骨や筋肉を強くするうえで、たんぱく質を十分にとることは必須ですが、ただやみくもに摂ればいい、というものではありません。
摂り方のポイントをきちんと押さえることが重要です。
体重60kgなら60~90gになります。
この数値を見ると、「「簡単に摂れそう」と思われるかもしれませんが、これは食品の量の数値ではありません。
例えば100gの肉を食べたからといって、それがそのままたんぱく質の摂取量になるわけではないのです。
そこにどのくらいアミノ酸が含まれているかが問題です。
ただし、この数値は「生」で摂った場合のもの。
肉は普通火を通して食べますが、熱を加えることで数値はさらに下がります。
「肉はたっぷり食べている」という自覚がある人も、実際に摂取できているたんぱく質の量は以外に少ないのです。
では、どんなたんぱく質を摂ればいいのでしょうか。
もちろん、魚も有効なたんぱく源。
しかも、高齢者には肉より食べやすいというメリットもありますから、食事に取り入れてほしい食品ですが、イチ押しは、やはり赤身の肉です。
赤身の肉が赤いのは、ミオグロビンと呼ばれるたんぱく質が豊富だからです。
筋肉を動かすにはエネルギーが必要です。
そのエネルギーは、細胞内のミトコンドリアと呼ばれる細胞内器官でつくられています。
ミトコンドリアは、酸素を使って体のエネルギーをつくっている生産工場なのです。
ですから、体のなかでたくさんのエネルギーを必要とする、肝臓、心臓、筋肉などは、ミトコンドリアが豊富な臓器です。
ミトコンドリアが豊富なところには、鉄分が多いということになります。
食料でいえば、牛肉、ラム肉、馬肉、レバーや、いわゆるジビエと呼ばれている、イノシシ、シカ、キジなどの肉がそれに当たります。
高齢者が好んで食べるのは鶏肉かもしれません。
ならば鶏肉の赤い部分を食べるようにする。
例えば、焼き鳥なら、レバー、ハツ、砂肝などです。
鶏系の肉なら赤い鴨肉がおすすめです。
最近のイチ押しはダチョウ肉です。
鉄分が非常に多いのです。
実は植物にもその供給源になるものがあります。
植物に含まれる硫化アリルという成分です。
硫化アリルが豊富な食品がニンニク、タマネギです。
馬刺しにはニンニクのすりおろしが、豚のショウガ焼きにはタマネギが具材として入っていますね。
昔からの食べ方というのは、実は理にかなったものが多いものです。
肉を食べる際のタレに、直前にすり下ろしたニンニクやタマネギを加える、といった調理の工夫も、ぜひ取り入れてください。
「骨と筋肉が若返る食べ方 より」
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イタリアで、子供に完全菜食を強いる親に対し、禁固刑の罰則を与えるという変わった法案が議会に提出されました。
つまり、イタリアでは、子供に肉、魚、卵などを与えないビーガンの親は、法律で罰せられるべきという議論が持ち上がっているのです。
なぜ、このような法が提案されるに至ったのでしょうか。
イタリアでは、ビーガンが人間にとって、著しく健康に良いという考えが普及した結果、動物性の食物をすべて取り除いた食事を子供たちに強要する傾向が見られるのです。
このブームが影響し、ここ最近では、乳幼児や2歳の子供たちが栄養失調で病院に運ばれ、時には、危篤状態に陥る事態などが発生。
幼少時に必要なプロテイン、ビタミンD、B12、カルシウム、オメガ3、鉄分などがビーガンには足りないという問題が危惧されているのです。
お肉には、私達の体が必要とする必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。
それに匹敵するほど効率よく必須アミノ酸を私達の体に提供できる野菜はありませんから、お肉を食べずに体を健康的に保つには、それなりの方法を知らなくてはなりません。
また、ビタミンB12を含む穀類、イモ類、野菜、果物、種実はありませんから、ビタミンB12の欠乏症に陥るベジタリアン/ビーガンが多いのが現状です。
動物性食品以外では、発酵食品、海苔に含まれているのみです。
これだけは必ずしっかり毎日の食事に加えるようにしましょう。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12は、胃の粘膜から分泌される内因子という糖タンパクと結合し、腸で吸収されます。
そのため胃の病気や高齢で吸収が悪くなっている人などの場合は吸収されにくくなるので、欠乏症状が現われやすくなります。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながることにもなります。
ビタミンB12について?
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