全身の健康に関係しているビタミンD

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全身の健康に関係しているビタミンD
 
ビタミンDは「タイトジャンクション(密着接合)」という細胞同士をつなぐ仕組みでも、重要な役割を担っています。
 
例えば、腸の粘膜上皮細胞は隣り合う細胞の細胞膜がたんぱく質の継ぎ手のようなもので、連続的につながれています。
これがタイトジャンクションです。
この仕組みによって細胞と細胞の隙間を挟め、余計な物質が入り込まないようにしているのです。
異物の侵入を制御するバリアです。
 
継ぎ手になっているのは、カドヘリンというたんぱく質ですが、それをつくるために必要なのがビタミンDです。
ビタミンDは細胞の核のなかにある受容体と結びつき、カドヘリンをつくります。
Dが不足してタイトジャンクションがしっかり形成されず、結合がゆるくなってしまうと、細菌などの異物やアレルギーのもとになる物質の侵入をゆるすことになります。
この状態がよく“腸漏れ”とも表現されるリーキーガット症候群の状態です。
 
体にはビタミンDの核内受容体がたくさんあります。
とくに数多くあるのは内分泌系、消化器系、骨、腎臓、皮膚、女性では子宮内膜、卵巣などです。
 
ビタミンDの効果を強く実感しているのは、花粉症に対する効果です。
ここ2年は花粉症の時期でもマスクはしなくなりました。
ビタミンDは粘膜を丈夫にしてくれる効果があるため、花粉がたくさん飛んでいてもバリアが効いているのだと思います。
その経験から、花粉症で悩んでいるクリニックの患者さんにビタミンDのサプリメントを紹介したところ、症状が大変ラクになったと次のように話してくれました。
 
「正直なところサプリメントなんかの効果はないと思っていました。先生がすすめるのなら飲んでみようと試してみたのですが、会社でマスクをしていないのは私だけでした。ウソみたいにラクになりました。本当にありがとうございます」
 
ビタミンDは食事からの摂取のほか、体内でもつくられます。
日光に当たると、紫外線が皮膚のコレステロールを変化させて、ビタミンDがつくられるので
ただし、室内にいてガラス越しに太陽を浴びてもつくられませんから、1日30分程度は直射日光に当るようにしましょう。
 
食品でビタミンDを含んでいるのは干ししいたけです。
ただし、天日干しされたものに限られます。
乾燥機を用いてつくられた干しシイタケには、ビタミンDはそれほど含まれていません。
 
魚では、内臓に多く含まれています。
しかし、内臓も食べられるように魚を調理するのは面倒かもしれません。
そこですすめているのは、ぶつ切りにしたサンマやサバを水煮にした缶詰です。
それらは内臓まで食べられます。
 
また、あん肝(あんこうの肝)なども内臓そのものですから、積極的に食べるといいでしょう。
 
なお、ビタミンDにはD2とD3という種類があって、植物由来がD2、動物由来(魚)がD3です。
人間も動物ですから、動物由来のD3のほうが体に吸収されやすく、おすすめです。
「骨と筋肉が若返る食べ方 より」
 
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新しい生活パターンへの対応、とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
 
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。
 
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB12について?
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