最重要は朝食

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最重要は朝食
 
食事の中でも、最重要なのは朝食です。
 
脳にはエネルギーの貯蔵装置がありません。
しかも脳は大量のエネルギーを消費するのです。
 
極言すれば、朝食のエネルギーはお昼までに消費し、昼食のそれは夜までに消費し、夕食のそれは睡眠中に消費する。
したがって、朝の脳はエネルギーゼロ近くの状態、ということになります。
 
ここでしっかりと朝食を取るか取らぬかで、1日の活動が決まるのです。
特に「これは怪しいぞ」で衰えた脳では、朝のエネルギーゼロはきわめて大きい痛手となってしまいます。
 
また「これは怪しいぞ」を予防するにしても、朝のエネルギーゼロは大マイナスです。
 
いかに優れた自動車でも、ガソリンゼロでは動けない。
まして神経細胞もやせ衰えた「これは怪しいぞ」脳では、死活に類する大事件です。
 
にもかかわらず、朝食を抜く人は少なくありません。
その理由の多くは「起床直後には食欲がない」という。
 
そうでしょう。
起床直後はまだ夜の継続で、胃腸は休息状態にあります。
胃液の分泌も少ないし、腸の蠕動運動も不十分で、食欲のないのも道理といえるでしょう。
 
それでも、衰えた脳には朝食が絶対的に必要です。
起床直後で食欲がないというならば、少なくとも朝食30~60分前に起床しましょう。
 
朝食までに30~60分間の余裕があれば、相当に目覚めの悪い胃腸も目を覚ますはずです。
 
脳は素直な器官ですから、必要とあれば、たとえエネルギーがゼロでも、肝臓を始めとして、あちこちからブドウ糖を借りてきて仕事をこなします。
 
しかし、あちこちからブドウ糖をかき集めること自体が無理で、苦労してかき集めたブドウ糖も保存型のグリコーゲンだから、燃料化するには時間もかかります。
 
やはり直接型のブドウ糖、要するに炭水化物を朝食から取るのが最高なのです。
 
朝食が必要なのは「名前忘れ」族ばかりではありません。
若い受験生も朝食のあるとなしでは、合格率に差が出るといわれています。
「人の名前が出てこなくなったときに読む本 より」
 
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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。
その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。
 
脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。
 
アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。
同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。
通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。
 
レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。
とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。
血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。
これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。
そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。
 
また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB12について?
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