脳の「潜在能力細胞」とは何か

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脳の「潜在能力細胞」とは何か
 
歳をとるごとに神経細胞が減っていくのは事実ですが、だからといって脳が衰えるわけではありません。
なぜなら脳には「潜在能力細胞」があるからです。
 
繰り返しになりますが、以前は「大人になると脳は成長しない」という考え方が常識でした、しかし、長年、脳画像の研究を続けてきた結果、脳は20歳を過ぎても成長が止まるわけではなく、それどころか死ぬまで成長を続けるということが分かったのです。
 
たしかに脳の神経細胞は、ある年齢に達すると減り始め、老化していきます。
しかしその一方で、脳には、使われずに眠ったままの神経細胞が膨大に残されているのです。
そのような細胞を、潜在能力細胞と読んでいます。
 
潜在能力細胞はあまりにも膨大にあるため、100年もの長い年月を生きても、すべてを使い切ることはできません。
一生かけて、恐らく全体の1パーセント以下の細胞しか使っていないのです。
 
ということは、どれほどの天才であっても、脳の働きをすべて開花させることは不可能。
逆にいえば、いくら歳をとっても脳を成長させることができるということであり、現に脳をどんどん成長させている高齢者もいるのです。
 
脳の枝ぶりは40代がピークだが
 
これまで多くの高齢者の脳画像を分析してきました。
そのなかには100歳前後の方もいましたが、いずれも若々しい身体を持ち、老いても積極的に知的活動を続けていました。
そして彼らの脳をMRIで分析した結果、脳の枝ぶりが生き生きしていることも分かったのです。
 
彼らの生活の様子を調査し、日々の過ごし方や環境、そして意識の持ち方が、脳の活動に大きく影響することを改めて確信することになりました。
彼らは好奇心旺盛で、見聞きするものすべてを新鮮な気持ちで受け入れ、何より常にチャレンジする姿勢で生活していたのです。
 
また、足腰を鍛える運動を日課にしており、加えて栄養バランスの取れた食事、それも少食を心がけ、睡眠を十分にとっているという傾向がありました。
つまり、脳が健康な人には、日々の生活に共通点があるということです。
 
毎日の生活で自分の脳の形や脳力を構築し、生涯、自分の潜在脳力細胞を目覚めさせ続ける――それが自分の脳を若く保つ最良の方法なのです。
物忘れや意欲の低下を年齢のせいにしている人も少なくないでしょう。
しかし、それは自分の考え方次第で、いくらでも改善できるということです。
 
ちなみに脳の神経細胞はすべて均一に使われるのではなく、成長の過程で淘汰されていくものもあれば、未熟なまま成長しないものもあります。
そのため、脳は性格にも影響を及ぼすことになります。
 
たとえば、脳の感情コントロールを担う部分(感情系脳番地)が大人になっても未熟な人は、自分の感情を抑え切れず、子供のような行動をしてしまうことになります。
逆に、常に考えごとをしていたり、何か新しいことに挑戦するなど、脳を活発化させる習慣があると、脳の未熟な細胞が次々と目覚め、枝ぶりが成長していくことになります。
 
そうした脳の枝ぶりは、40代でピークを迎えます。
その後は、日頃の行いによって枝ぶりの成長度合いが異なるようになります。
刺激のない毎日を送っていると、その人の脳はどんどん衰えていってしまいます。
50歳を超えても脳が若返る生き方 より」
 
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脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。
しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。
このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。
これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。
 
ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。
新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。
この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。
しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。
 
このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。
 
ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
 
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12なのです。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
 
ビタミンB12について?
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