
「不便な家」が脳に良い理由
脳番地に刺激を与えて脳を健康に保っておくことは、認知症も防ぎます。
そしてそのためには、自分が住んでいる家にも、ちょっとした工夫が必要です。
では、どのように工夫が必要かといえば、「動き回れる家」にすることです。
驚かないでください。
家のなかは便利すぎないほうが良いのです。
家に効率性ばかり求めてしまうと、動き回る必要がなくなり、活動範囲が狭くなってしまうからです。
それでは脳は確実に衰えていきます。
極端な言い方をすれば、不便な家のほうが、脳は活性化します。
家事をする際の移動が増えるからです。
たとえば洗濯では、1階で洗濯をして、階段を上って2階のベランダで干す、という運動を毎日続けているだけでも、太腿の筋肉が落ちにくくなります。
こうして階段の上り下りで体が鍛えられると、それが脳にも良い影響を与えるのです。
それから、和室では運動量が増えることをご存知ですか?
畳で寝転がった状態から立ち上がるときをイメージしてください。
腹筋をバッチリ使うではないですか。
昨今は和室よりも洋室のほうが増えているかと思いますが、椅子やソファから立ち上がるだけでは、あまり腹筋を使いません。
そのため、歳をとったら和室での生活をお薦めします。
実際は、「便利な家のほうが良い」と考える人が多いでしょう。
しかし、いまこの瞬間は楽をできるかもしれませんが、「若い頃に楽な家に住んだら、歳をとったらボケる」と思ってもらって間違いありません。
人生100年で考えたときに、どういう家に住むのが理想的を考えたら、「体を強くしてくれる家」であることは間違いないのです。
よって、家を建てる際に「脳の老化を防ぐ」ことを重視するのなら、バリアフリーも考えものです。
たとえば段差がなければ、家の中には危険がなくなるかもしれません。
しかし、バリアフリーによって足元への注意が払われなくなり、運動系脳番地はもちろん、視覚系脳番地も衰えてしまうことになります。
近年、快適になったのは家だけではありません。
電話も同様です。
以前は、よく電話をかける恋人や友人の番号をいくつも覚えていたはず。
しかし、携帯電話には電話帳の機能があり、一度登録してしまえばボタン一つで電話をかけられ、番号を覚える必要はなくなりました。
これは脳を使う機会が一つ失われたことを意味します。
また、文字を書く習慣が減ったことも脳を老化させています。
手書きで済むことも、わざわざパソコンで作成している人も少なくないでしょう。
とにかく便利過ぎる生活というのは、体だけでなく、脳の老化も加速させます。
だから便利な機械に頼ってばかりいないで、たまには率先して不便な思いをして、あえて脳に仕事をさせてください。
私は自宅の室内で犬を飼っています。
そして、この犬が部屋から部屋に移動しないよう、50センチほどの高さの柵を作っていますが、私が移動するときも、いちいちこの柵を跨がなければなりません。
そのため、知らぬ間に脳の視覚系や運動系脳番地、加えて腹筋が鍛えられていることになります。
「50歳を超えても脳が若返る生き方 より」
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脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?
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