テレビよりラジオが認知症を防ぐ

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テレビよりラジオが認知症を防ぐ
 
読書や運動に感情を加えると
 
感情系脳番地は脳の前頭葉に位置しており、海馬を含めた記憶系脳番地と隣接しています。
だから喜怒哀楽を表すことは、記憶に大きく影響します。
映画を観て感動したり、他人の失礼な態度に怒りを覚えるなど、感情が大きく揺さぶられると強く記憶に残るのは、このためです。
 
また、感情が豊かな人ほど認知症になりにくいといわれています。
 
読書や運動は、それぞれ「理解系」「運動系」という一つの脳番地しか使っていません。
しかし、「本を読んで、感動した」「運動をして、爽快な気分になった」という場合、感情系脳番地も合わせて使われたことになります。
一つの行為に伴い、ある感情が湧くと、二つの脳番地を同時に使うことができるのです。
 
その意味では、映画やテレビドラマを観たり、小説を読んだりするなど、心に響く作品に数多く触れるのは大切なことです。
もちろん、涙を流すような感動作だけでなく、大笑いしたり、心がほのぼのしたりするような作品に触れることも、感情系脳番地を育て、あるいは若返らせることになります。
 
感情系脳番地は、高齢になっても衰えにくいのが特徴です。
だからこそ、歳を重ねても感情に変化のある生活を送ってもらいたいと重います。
 
テレビよりラジオが認知症を防ぐ
 
老化を防ぐためには聴力も大切です。
老人性難聴になると外部からの刺激が減ってしまい、認知症の原因になるというアメリカでの研究発表もあります。
だから耳が遠くなってきたら補聴器を着け、人の話をしっかり聞けるような状態にしなければなりません。
 
聴力の低下から脳が衰えることを防ぐには、ラジオを聴く習慣を作ってください。
 
ラジオはテレビと違って耳しか使わないため、聴覚系脳番地をフルに働かせます。
加えて音だけでしっかりと内容を聴き取るには集中力が必要になるので、理解系脳番地も活発化します。
 
また、ラジオを聴きながら食事の支度や掃除などをするのもお薦め。
二つのことを同時にやるのは、より集中力が必要となり、ただラジオを聴くよりも、大きな効果が期待できるのです。
 
それからラジオを聴きながら、学生時代、授業中によくしていたペン回しをするのも、脳を鍛えます。
ペン回しでは指を使うため、運動系脳番地が活発化します。
また集中しなければ回せないので、思考系脳番地も働きます。
ラジオを聴きながらやれば、聴覚系、理解系、運動系、思考系の四つが働くことになります。
 
テレビばかり観ているという人は、ラジオを聴く時間を増やし、脳を鍛えてくださいね。
50歳を超えても脳が若返る生き方 より」
 
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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。
その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。
 
脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。
 
アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。
同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。
通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。
 
レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。
とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。
血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。
これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。
そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。
 
また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB12について?
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