神社仏閣は脳のパワースポット
脳は刺激を受けることによって活性化し、結果、老化も認知症も退散します。
簡単な体操も効果的なので、毎日続けてもらいたいと思います。
では、どんな「体操」がいいのか?
お薦めするのは、なんと神社仏閣への参拝やお墓参り。
これも立派な体操になるのです。
まず神社やお寺では、参拝前に手水で手を清めます。
このとき水による刺激が脳を活性化させます。
また、お祈りするときに手を合わせる行為は、右脳と左脳を交流させ、普段は使わない脳番地同士に新たなルートを生み出します。
こうしたことかが合わさって、脳にとっては大きな刺激となるのです。
参拝やお墓参りは適度な緊張感があるものです。
この緊張感は非日常性から来るもの。
これがやはり、脳にとっては良い刺激となります。
加えて、神社やお寺、あるいはお墓に移動する際には、高低差のある長距離を歩くので、運動系脳番地を派手に使います。
また、先祖や神様に感謝の気持ちを持って手を合わせることは、ほかの人に思いやりを持つことにもつながります。
このときの思いやりは、感情系脳番地を活発化させ、想像力が育まれるのです。
普段何気なく行っている神社仏閣やお墓……しかし、お参りをするだけで、これほど脳に好影響を与えるのだから、時間を見つけては出かけてもらいたいものです。
それから、以下の指先体操をするだけでも脳は変わります。
まずは両手を握り、次に右手の親指と左手の小指を立てます。
再び両手を握り、今度は右手の小指と左手の親指を立てます。
これをひたすら繰り返してください。
指先を動かすと運動系脳番地が刺激され、また左右別々の動きが、記憶に関する海馬にも良い影響を与えます。
最近もの忘れが気になるという人こそ、続けてもらいたい体操ですね。
旬の食材や旅で脳を刺激すると
日本には四季があり、季節ごとに旬の食材があります。
スーパーに初ガツオが並べば夏の訪れを感じ、松たけが並べば秋の訪れを感じます。
食材から季節を連想し、その季節の旬の食材について考えることは、記憶系や理解系脳番地を発達させてくれます。
現在はハウス栽培や冷凍技術により、四季に関係なく、さまざまな食材を楽しめるようになりました。
が、それでも旬のものを見るとワクワクするものです。
そしてそれが、脳を活性化させるのです。
また、旅先での食事も脳を元気にします。
旅行中は、その土地でしか食べられないものに出会えるもの。
そしてそのような食材は、脳に新しい経験をさせるチャンスです。
だから旅先では必ず、いままで食べたことのないものを探して食べてください。
余談ですが、現地で旅行のお土産を探すことも脳を鍛えます。
お土産を誰に買うのか、何個買うのかを考え、そしてお土産を渡す人の好みを思い出したりすることは、記憶形や思考系の脳番地を働かせることになります。
普段の生活と離れた場所を訪れ、めったに口にしないものを食べ、素敵なお土産を買う――旅は脳にとって最高の刺激だといえるでしょう。
「50歳を超えても脳が若返る生き方 より」
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。
その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。
アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。
同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。
通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。
とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。
血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。
これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。
そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。
また、ビタミン欠乏症が原因で、認知症になるケースがあるそうです。
ビタミンの種類は、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸。
高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
ビタミンB12について?
※ちょっと使える身近な情報をお届けしています!