認知症の主な原因はアルツハイマー病と脳血管性認知症の2つです
認知症を高次脳機能障害に入れるかどうかは、意見が分かれますが、脳梗塞の後遺症のひとつです。
認知症とは、「何度も同じことを言ったり聞いたりする」「置き忘れ、しまい忘れが目立つ」などの記憶障害を中核症状として、知的機能や認知機能が低下し、行動障害や精神症状が段々ひどくなり、社会生活や日常生活を送るのに困難を来す状態を言います。
認知症は大きくアルツハイマー病と脳血管性認知症に分けることができます。解剖してもどちらとも決められないこともありますが、基本的にこの2つは別の病気とされています。
アルツハイマー病は、画像で見ると脳が全体的に萎縮しているのが特徴です。原因は完全にはわかっていません。従って長く続く効果的な治療もまだないのが現状です。
一方、脳血管性認知症でもっとも多いのは、多発性脳梗塞による認知症、つまり大小の脳梗塞を繰り返しているうちに、段々ボケてくる認知症です、画像の特徴としては梗塞巣(脳が壊死しているところ)が脳の各所に、複数見られることです。その場所によって症状は違ってきます。大きな脳梗塞の発作がドカンと起きて、1回でボケてしまう場合もないわけではありませんが、その場合でも、発作の直後からボケてしまうというより、なんらかの理由でリハビリを早期にはじめることができず、寝たきりになり、廃用症候群(使わないことによる機能低下)の一部として認知症が出てくる場合が多いのです。
脳血管性認知症の場合、患者さんは麻痺などのために運動機能が低下しているのが普通です。従ってアルツハイマー型と違って徘徊などの問題は少ないとされています。治療や予防は脳梗塞と同じです。
「健康講座 脳梗塞より」
脳梗塞・多発性脳梗塞・アルツハイマー病の予防・対策
http://www.endokoro.com/libra/v_article_top.html