2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧
第3章 歯を20本以上残せば転倒しにくくもなる 前述の山本先生らの研究グループの業績から、興味深い研究をもう1つ紹介しましょう。 この研究では、歯と義歯の状況と「転倒リスク」の関係を調べています。 高齢者が転倒で骨折をして長期の入院を強いられると…
第3章 歯を20本以上残せば認知症リスクは下がる 歯の本数も、認知症と深く関わります。 歯を失うと噛むことができなくなり、そしゃくに必要なあごの筋力も落ちてしまいます。 成人の歯は、全部で28~32本。 80歳になっても20本以上の自分の歯を残そうという…
第3章 6つのポイントで快眠して認知症リスクを下げる(ポイント4~6) どうしたら睡眠障害を防いで、認知症リスクを下げられるのでしょうか? 6つのポイント(ポイント4~6)を順番にお伝えしましょう。 4.夕方以降は強い光をできるだけ浴びない 日が落ちて暗く…
第3章 6つのポイントで快眠して認知症リスクを下げる(ポイント1~3) どうしたら睡眠障害を防いで、認知症リスクを下げられるのでしょうか? 6つのポイント(ポイント1~3)を順番にお伝えしましょう。 1.朝起きる時刻を決めて、起きたら朝日を浴びる 「三本の…
第3章 寝る子は育つ、寝る高齢者は認知症になりにくい 昔から「寝る子は育つ」といわれます。 寝ている間に分泌される「成長ホルモン」が、子どもの成長を助けてくれるからです。 質の高い眠りが求められるのは、子どもだけではありません。 大人も日中アク…
第3章 難聴で認知症のリスクが高まる 加齢などによる難聴(聴力低下)があるなら、早めに対策を施したほうがいいです。 老眼になって近くのものが見えにくくなったら、老眼鏡をかけるのをためらわないのに、耳が遠くなっても、見た目を気にして補聴器を使うの…
第3章 運動が難しいなら浴槽入浴で体温を上げる 認知症を防ぐために、低体温をどう避けたらいいのでしょうか? 体温をつくり出しているのは、主に「筋肉」です。 筋肉は運動やミルキング・アクションだけで活躍しているわけではないのです。 じっとしている…
第3章 認知症を遠ざける小さな習慣 低体温による免疫力の低下を防ぐ コロナ禍で、以前より「体温」への関心度が高まりました。 体温が37.5度以上になると、ウイルス感染による発熱と解釈される場面が多くなったからです。 実際のところ、平熱は人それぞれで…
第2章 「できない」ことを叱らず、「できる」ことを褒める 教育の世界では、「子どもは褒めて伸ばせ」とよくいわれます。 褒められたら誰でも嬉しいので、それが成功体験となって前向きになり、「できない」ことが、どんどん「できる」ようになる効果がある…
第2章 “オレオレ詐欺”の被害防止に一役 離れて暮らす高齢のご両親への電話による“聞診”で、親御さんの声から健康状態や認知機能がどうなっているかを推し量ることができます。 メールやLINEで「元気だよ」と返信をくれたとしても、実際に声を聞くと力なく「…
第2章 離れて暮らす家族と電話で言葉のやりとり 高齢のご両親と暮らしている、みなさんにお願いです。 どうぞ1日1回、連絡してあげてください。 親御さんが1人暮らしならなおさら必要な気配りです。 そこで生まれた会話が孤独を癒し、離れて暮らす高齢者の脳…
第2章 思い出す作業で脳の「代償性」を高める 認知症患者さんへの毎朝のボランティア電話では、あらかじめ決めた毎月の合言葉を答えてもらったり、助け舟を出しながら日付を答えてもらったりしています。 バカバカしいと思われるかもしれませんが、思い出す…
第2章 認知機能は一度衰えたらとり戻せない 私は毎朝、認知症の患者さんに電話しています。 それは完全なボランティア活動です。 認知症の進行に休日はありませんから、土日も祝日も欠かさず行っています。 数年前、入院した際も個室に入れましたから、入院…
第2章 思い出す作業を根気強く諦めないで 部分的なもの忘れを自覚して、認知症を自分ごととして身近に感じるようになると、ヒトは考え方によって2つのタイプに大きく分かれます。 1つは、放っておくと将来、認知症になる恐れがあることに気づくと、「私はこ…
第2章 孤独の不安やストレスで認知症が悪化 認知症の多くは、部分的なもの忘れから始まります。 部分的なもの忘れが、全体的なもの忘れに発展すると、認知症が疑われます。 昨晩食べたおかずが思い出せないのが、部分的なもの忘れ。 これが全体的なもの忘れ…
第2章 食事を楽しみ、料理をつくることも楽しむ 新型コロナ感染拡大の局面では、飲食にともなう感染リスクが指摘されたため、1人で食べる「孤食」や黙って食べる「黙食」が推奨されました。 孤食も黙食も、新型コロナ対策には有効かもしれませんが、コミュニ…
第2章 スーパーやコンビニでは、無人レジより有人レジ 要介護・要支援にならなくても、高齢になると身体機能が少しずつ衰えてきて、家族の支えが必要になる場面が増えてきます。 そうした場面で口にしてほしいのは、「ありがとう」のひと言です。 支えてくれ…
第2章 孤独を避ければ認知症は防げる 孤立しないことが大事 ヒトという動物は、もともと「群れ」で暮らす“群がり動物”です。 考えてみると、ヒトは動物としてはか弱いです。 逃げ足だって速くないですし、相手を突き刺す鋭い角も、牙も持ち合わせていません…
第1章 午前・午後・夕方以降と定期的に水分補給 運動して汗をかいていなくても、私たちは皮膚や呼気などからつねに水分を失っています。 これを「不感蒸泄」といいますが、その量は「1日900ml」にも達します。 何もしなくてもこれほどの水分を失っているので…
第1章 好きな本を読んで脳の血流をアップ 私自身が実践している「頭の体操」は、なんといっても読書です。 パズルやクイズはどうも好きになれませんが、読書は子どもの頃から大好きなのです。 この先に何が書いてあるのかとワクワクしながら本のページをめく…
第1章 脳トレは「継続できるかどうか」がポイント 身体を動かすばかりが、運動ではありません。 脳を鍛える「脳トレ」という言葉があります。 脳トレという言葉がなかった時代には、「頭の体操」といったものです。 体操をしたり立ち上がって歩き回ったりす…
第1章 30分に一度は立ち上がり、歩き回る 自宅でテレビを見ながらソファでまったり寛いでいるときでも、オフィスでのデスクワーク(自宅でのテレワーク)でも、30分に一度くらいは立ち上がって下半身を動かして、ミルキング・アクションのスイッチを入れるよう…
第1章 じっと座り続けないようにする 脳の血流を促進させたいけど、スクワットなどの運動は続かない……。 だからといって、打つ手がないわけではありません。 まずは、立つことから始めればいいのです。 じっと座り続けていると、下半身の筋肉はずっと活動停…
第1章 「食後にガム1枚」を習慣にする よく噛んで血流を増やすといっても、食事は通常1日3回だけです。 なかには1日2食の人もいるでしょう。 一口当たりの咀嚼回数を増やしたとしても、1日2~3回しか噛むチャンスがないと、血流をアップする効果も限定的にな…