第9章 夕食に納豆やヨーグルトを食べる
「腸の疲労」について語りましたが、腸の状態を整えるために「腸のゴールデンタイム」を知っておくのは大切です。
じつは腸は夜10時から深夜2時までの間、活発に働きます。
食べたものを消化し、吸収する働きがこの時間に活発になるのです。
この時間がまさに「腸のゴールデンタイム」。
つまり、この時間に腸が活発に活動できるよう、余計な負担をかけないことが大切なのです。
そのために、ゴールデンタイムがはじまる2時間前、すなわち夜の8時までに食事を済ませておくことです。
また、腸が活発に活動するには交感神経が適度に下がり、副交感神経が高まっていることが理想です。
だからこそ、あまり夜遅くまでテレビやスマホを見て交感神経を高めるのではなく、リラックスして、のんびりと一日を振り返ったり、明日の準備をしながら睡眠の準備をするのもおすすめです。
そんな「腸のゴールデンタイム」を目指して発酵食品を摂る。
これもなかなかいい習慣です。
基本的に発酵食品はいつ食べてもいいのですが、腸のゴールデンタイムは栄養をよりしっかり吸収することがわかっているので、そのタイミングを目指して発酵食品をとるとより効果的です。
「腸が疲れている」とセルフチェックで感じた人は特に、生活習慣を整え、適度に運動することはもちろんですが、夕食(8時までに食べ終える)に納豆やヨーグルトなどの発酵食品を意識して食べるのもおすすめです。
さらにひとつ加えるならば、「よく噛むこと」。
あまり噛まずに飲み込むのは胃腸に負担をかけるので、とにかく腸に負担をかけないように、いい状態で、いい栄養を送り込む。
この意識によって体の状態は確実に整ってきます。
「はじめる習慣 より」
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?