2020-01-01から1年間の記事一覧

「前頭前野」を活性化させる四つのルート

「前頭前野」を活性化させる四つのルート さて、これまでの内容を総括しましょう。 「脳の疲れ」を解消する、あるいは「疲れない脳をつくる」。 そのための最終目標は、「前頭前野」を活性化させることといえるでしょう。 そして、そこに到達するには、さま…

泣いたあとにおとずれる心と体の安らぎ

泣いたあとにおとずれる心と体の安らぎ 人は誕生した瞬間に自ら泣き、周りの人を泣かせて生命を終えます。 生存中には、悲しい出来事や苦しい状況が頂点に達するときに泣き、夢や目標が成就して歓喜の頂点に達したときに泣きます。 すなわち、人は生命活動の…

「笑う」より「泣く」ほうが、もっとすっきりする

「笑う」より「泣く」ほうが、もっとすっきりする 数年前から、「涙活研究家」の寺井広樹氏とともに、 「涙活」 というイベントをはじめました。 大人が一堂に介し、泣ける映像を見たり、泣ける話を聞いたりして涙を流し、ストレスを解消する活動です。 この…

「泣く」とストレスが解消されるワケ

「泣く」とストレスが解消されるワケ さらに、研究では、人が泣くと、自律神経への影響面で、通常はあり得ない変化が出現しました。 一般に、自律神経のうち「交感神経」は、覚醒時に活発となり、血圧や代謝を上げて、体を動く状態にします。 一方、「副交感…

「泣く」となぜいいか?

「泣く」となぜいいか? 「前頭前野」の血流がどのような状況で増加するか、いろいろな状況で調べてみました。 すると、「人が泣き出す数秒前に前頭前野の血流が激しく増加する」という、予想もしなかった現象に遭遇しました。 この偶然の発見を検証するため…

「人間らしく生きる」ための脳

「人間らしく生きる」ための脳 「セロトニン神経」を活性化させる――。 そのためにはまず、太陽の光を浴びること、そして、歩行・咀嚼・呼吸の「リズム運動」をととのえることが有効であり、それによって心と体が元気になる、ということを、これまでお話して…

「慢性疲労」は「前頭前野」に問題があった

「慢性疲労」は「前頭前野」に問題があった 「人間性の脳」である「前頭前野」を活性化させる方法を取り上げます。 人間は動物と違って、言葉を操り、論理的に思考する大脳を備えています。 大脳の前半部は、「前頭葉」とよばれ、言葉中枢や、体の動作をつか…

脳科学的「ボランティア」のすすめ

脳科学的「ボランティア」のすすめ 「情けは人のためならず」という諺があります。 誰かのために、見返りを求めずに何かをしてあげると、不思議なことに、私たちの脳内で「オキシトシン」の分泌が増えることが明らかになっています。 このとき、金品の見返り…

「お遍路」の意外な効果

「お遍路」の意外な効果 「お遍路」は、四国八十八か所の霊場を、御真言を唱えながら歩く旅ですが、今日でも大勢の人々が行なっています。 そのはじまりは平安時代にさかのぼります。 空海が若かりし頃、心を病んでしまい、大学を中退し、四国の山野を、御真…

「クアオルト」に行ってみよう

「クアオルト」に行ってみよう 風光明媚な山中の温泉地に療養所を建て、太陽の光を浴びながら森の新鮮な空気を吸ってウォーキングを楽しみ、温泉に入って心身をいやす――。 ドイツにはそういう施設がいくつも建設されています。 「クアオルト(療養地)」と呼ば…

「山ガール」になって登山もおしゃれも楽しむ

「山ガール」になって登山もおしゃれも楽しむ 登山というと、昭和生まれには、「山を極める」といった、ちょっと高尚な気分が漂います。 ところが、最近の若い女性は「山ガール」と称して、近隣の低い山を、おしゃれなコスチュームで決めてピクニック気分で…

歯医者の「デンタル・リフレクソロジー」とは?

歯医者の「デンタル・リフレクソロジー」とは? 歯医者さんというと、ちょっと前までは、虫歯治療や義歯装着が主要な仕事でしたが、近年は、噛み合わせが心身の健康に影響しているとの知見から、「咬合治療」などによるメンタルヘルスへのアプローチも盛んに…

「一人カラオケ」のすすめ

「一人カラオケ」のすすめ 歌う、というば、カラオケはどうでしょうか? そもそもカラオケは、1970年代に日本ではじまり、ストレス解消の娯楽として人気を博してきました。 通常、カラオケは、数人のグループでカラオケ施設のあるところに行って、お気に入り…

「歌う」となぜいいか?

「歌う」となぜいいか? 毎日の生活習慣ではなく、特別な活動や方法、いわば、 「攻めの養生法」 を通じて、積極的に脳の疲れを取る、あるいは疲れない脳をつくるためのワザを紹介していきましょう。 そもそも「歌唱」という行為には、二つの側面があります…

「快眠脳」プログラム10.夢見や中途覚醒は気にしない

「快眠脳」プログラム10.夢見や中途覚醒は気にしない 朝まで目覚めることなく眠ることが生理的に正しいかというと、必ずしもそうではありません。 人間の睡眠は約90分の周期で変動しているからです。 睡眠導入後、約90分の周期で「レム睡眠」と「ノンレム睡…

「快眠脳」プログラム9.心地よく眠れる睡眠環境をつくる

「快眠脳」プログラム9.心地よく眠れる睡眠環境をつくる 睡眠導入をスムーズにするには、五感からの刺激を心地よいものにすることも重要です。 たとえば、室内電灯の照度を落とし暖色系にするといいでしょう。 ホテルの室内照明がお手本です。 もちろん、「…

サウナのすごい効果

サウナのすごい効果 脳科学におけるサウナの効果として、「プロラクチン」というストレス解消ホルモンが分泌されるのです。 サウナというと北欧が有名ですが、長い年月の間にサウナ浴の様式が確立されました。 90~100度のサウナ室に約15分間入って大量の発…

「快眠脳」プログラム8.就寝2時間前にぬるめのお風呂に入る

「快眠脳」プログラム8.就寝2時間前にぬるめのお風呂に入る 人はなぜお風呂に入るのでしょうか。 体の汚れを洗い流すだけなら、シャワーでも十分です。 ところが日本人の多くは、お風呂に入る習慣を昔から続けています。 その理由は、リラックスして、よい睡…

「快眠脳」プログラム7.黄昏時は「グルーミング」を行なう

「快眠脳」プログラム7.黄昏時は「グルーミング」を行なう 「黄昏時の過ごし方」が、快眠のためには大切です。 黄昏時、それは「イヤシノグルーミング・タイム」です。 グルーミングにはいろいろあります。 たとえば、仕事のあと同僚と「ちょっと一杯」。 そ…

「快眠脳」プログラム6.日中にちょっとした運動をする

「快眠脳」プログラム6.日中にちょっとした運動をする 一日を元気に過ごすには、朝が大切であることは間違いありません。 しかし、諸事情で早朝に「セロ活(セロトニン活性術)」を行なえない場合には、それに代わる方法があります。 たとえば、通勤時間をちょ…

「快眠脳」プログラム5.朝食は必ず取り、しっかり噛む

「快眠脳」プログラム5.朝食は必ず取り、しっかり噛む 「歩行のリズム運動」と「呼吸のリズム運動」がしっかり実行できたら、最後は「咀嚼のリズム運動」です。 実践するのは、簡単で、「朝食を必ず取り、しっかり噛む」こと。 それが脳内のセロトニン分泌を…

「快眠脳」プログラム4.呼吸法をマスターする

「快眠脳」プログラム4.呼吸法をマスターする 朝の効果的な「セロ活(セロトニン活性術)」として長い歴史があるものに、 「丹田呼吸法」 「気功(太極拳)」 「ヨガ」 などがあります。 禅のお坊さんは早朝に、お堂の奥の静かなところで座禅を組み、「丹田呼吸…

「快眠脳」プログラム3.朝にウォーキング運動を取り入れる

「快眠脳」プログラム3.朝にウォーキング運動を取り入れる ホップ・ステップと第二段階まで覚醒プロセスが進んできましたから、第三段階としてのジャンプによって「完全な目覚め」を実現しましょう。 太陽の光によって「セロトニン神経」活性化のスイッチが…

「快眠脳」プログラム2.起きたらすぐに太陽の光を浴びる

「快眠脳」プログラム2.起きたらすぐに太陽の光を浴びる 次のステップは、「ノルアドレナリン」ともう一つの「覚醒中枢」である「セロトニン神経」を活性化させることです。 起床したらすぐに、いちばん簡単なセロトニン活性術である「太陽の光を浴びる」行…

「快眠脳」プログラム1.決まった時間にサッと起きる

「快眠脳」プログラム1.決まった時間にサッと起きる 私たちの脳も体も、24時間周期のバイオリズムに従って働くようにできているので、そのリズムに則って生活すれば、気持ちのよい睡眠が取れるはずです。 では、その具体的な快眠術とは、どんなものでしょう…

ウイルスにも負けない免疫力とメラトニンの関係

ウイルスにも負けない免疫力とメラトニンの関係 「メラトニン」には免疫力を高める働きがあることも知られています。 ウイルスや細菌が外部から体内に侵入すると、体の内部で免疫システムが働きはじめます。 血液中の白血球が、外敵であるウイルスや細菌と戦…

元気の源は、すべて脳にある!

元気の源は、すべて脳にある! デジタルとアナログの「ハイブリッド生活」を 不眠の大きな理由に、デジタル機器依存の生活に陥っていることがあります。 また、そのことか……と思われる方もいるかもしれませんが、それほどIT社会は、心身ともに健やかな生活…

「昼寝を楽しむ」生活術

「昼寝を楽しむ」生活術 何も病気がないのに、朝、目が覚めても、寝床に入ったままグズグズしているのは、自分で時差ボケを作っているのと同じです。 自然のバイオリズムを自分自身で捻じ曲げているのです。 目が覚めたら、さっさと寝床から出て、太陽の光を…

メラトニンこそ「アンチエイジング」の切り札

メラトニンこそ「アンチエイジング」の切り札 さて、「メラトニン」の働きは、睡眠ホルモンとして心身を休息させるだけではありません。 老化や成人病を促進させる悪玉物質「活性酸素」を除去する働きもあります。 これは「抗酸化作用」と呼ばれます。 活性…

昼間、外で元気に動くだけでいい

昼間、外で元気に動くだけでいい セロトニンをどう増やすか。 セロトニンを増やすもの、それは、「太陽光」と「運動」です。 朝、太陽の光を浴びながらウォーキングをすれば、脳内のセロトニン神経を活性化させ、セロトニンを増やして、元気に一日をスタート…