第9章 いい血液をつくるための「肉の食べ方」

第9章 いい血液をつくるための「肉の食べ方」

 

長寿の人は肉を好んで食べている。

 

そんな話を聞いたことがあるでしょうか。

高齢者に不足しがちなタンパク質を摂る意味で肉や魚を食べることは大切です。

 

しかし、年齢を重ねてきたら肉の食べ方を工夫する必要があります。

 

肉を食べる際に問題となるのは脂肪。

脂肪が血液中で酸化すると、血液がドロドロになってしまうためです。

 

私はよく「健康とは良質な血液が血行よく流れている状態」と表現しますが、血液がドロドロになると血液の質も下がり、血流も悪くなります。

 

すると、体中に必要な酸素や栄養が運ばれないだけでなく、老廃物が溜まりやすく、動脈硬化のリスクも高まります。

 

第一は脂質の少ない部位を食べること。

 

牛フィレ肉、豚のもも、鶏のささみなどを選び、ソーセージなど加工肉は脂質が多いので避けたほうが無難です。

 

もうひとつは抗酸化成分を含んだ野菜や果物と一緒に食べること。

 

ニンジンやほうれん草、小松菜などに多く含まれる「βカロテン」、さまざまな野菜や果物に含まれる「ビタミンC」、ナッツやかぼちゃに含まれる「ビタミンE」にどを意識的に一緒に摂取してください。

ブルーベリーに含まれる「アントシアニン」、たまねぎの「ルチン」などのポリフェノールもいいでしょう。

 

こうした抗酸化成分には脂肪を血液中で酸化させにくくする働きがあります。

 

いずれにしても、食べすぎは健康を害するので腹6分目を目指すのは大事です。

その上で食べ方を工夫すると、さらに健康維持に役立ちます。

 

いい血液をつくり、血行をよくする食べ方、ぜひ意識してみてください。

「はじめる習慣 より」

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

 

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。

 

ビタミンB12について?

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