【認知症】<食事>自分で食べられる力を大切に

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認知症】<食事>自分で食べられる力を大切に
食事は、お年寄りにとって大きな喜びの一つです。
楽しくおいしく食べられる調理の工夫を。
生活のリズムをつくるために、いつものテーブルで、いつもの時間に、ということも大切です。
 
≪おすすめは魚や緑黄色野菜。飲み込みにくいようならやわらかく調理して≫
 
食事は、お年寄りにとっては生きることそのものです。
それも、自分の口から食べることが大切です。
 
病院などで寝たきりになって、点滴や鼻チューブで栄養をとっていたお年寄りが、口から食べられるようになったら、表情が生き生きとして元気になったという話をよく聞きます。
 
おいしそうな食べ物を目で見たり、においをかいだり、口に入れてよくかんだり、飲み込んだりすること。
このような活動のすべてが意識レベルを高め、脳全体を活性化させます。
チューブからの栄養補給では、こういった活動は望めないのです。
 
認知症は、糖尿病など他の病気を合併していなければ、特別な食事制限はありません。
お年寄りの好むものを、バランスよく食べさせてあげてください。
食事で気を配りたいことを、いくつかあげてみましょう。
 
●食事は決まった時間に
認知症のお年寄りには、生活のリズムが大切です。
食事も規則正しく、毎日、同じ時間帯に。
同じ場所で、同じ食器を使って。
 
●自分で食べることを優先
こぼしても、スピードが遅くても、お年寄りが自分で食べるペースにまかせましょう。
家族が介助をして食べさせてあげるのは、よほど体力が弱っているときだけにします。
箸が使いにくいようでしたら、つかみやすいスプーンにしたり、手づかみでもいいでしょう。
 
食事のときは、子どもをしつけるように叱るのはよくありません。
お年寄りには、楽しく食べてもらうことを最優先にしましょう。
 
●甘いものはとりすぎに注意
認知症のお年寄りの一部には、糖分を過剰に好む人がいます。
あめを一日中なめていたり、おまんじゅうなどを5つも6つも一度に食べてしまうのです。
ご飯に砂糖をかける人すらいます。
 
認知症と糖分摂取とのかかわりは、まだはっきりしていませんが、過剰な糖分は脳の血流を低下させる可能性があります。
そうなると、酸素や栄養素が脳に届きにくくなり、脳細胞の死滅に拍車がかかることにもなります。
 
また、甘いもので満腹になり、その分食事量が減ると、脳にとって重要な栄養素をとることができなくなります。
 
●緑黄色野菜や魚を中心に
認知症には、活性酸素の作用を抑える抗酸化物質(ビタミンE、ビタミンC、βカロテン)を豊富に含む食品(緑黄色野菜など)が大切です。
 
特にビタミンEは、多くの報告が認知症に有効としています。
それも、食品からとったほうがいいのです。
 
また、魚や海藻に含まれる不飽和脂肪酸(EPADHA)には抗炎症作用があり、さらに魚や海藻には、血管を健康にする脂質や抗酸化物質、葉酸、ビタミンB12B6なども豊富です。
お年寄りの食事には、魚や緑黄色野菜を中心にしたメニューを工夫してみてください。
 
●水分補給が大切
高齢になると、のどの渇きが感じにくくなる傾向があります。
認知症のお年寄りも水を飲むことが少なく、ほとんどの人は食事で水分補給をしているようです。
 
しかし、年齢が高くなるほど保水能力が低くなるため、体に含まれる水分も減っていきます。
ですから、お年寄りは、若いとき以上に水分をとる必要があります。
 
お年寄りに多い便秘を解消するためにも、十分な水分補給が大切ですが、嚥下障害があると、水はむずかしいかもしれません。
水は、最も飲み込みにくい食品なのです。
 
カテキンの豊富な緑茶を、ゼリーにしたり、とろみをつけてあげるといいでしょう。
カテキンには抗酸化作用や抗菌作用、腸内細菌叢の改善など、さまざまな生理活性作用があり、ビタミンEも多く含んでいます。
また、便の臭いを改善する効果もあります。
 
●飲み込みが悪いようなら
お年寄りには、嚥下(飲み込み)がうまくいかない人が多く、そのため野菜などは細かく刻んだり、ミキサーですりつぶす調理がふえている傾向があります。
 
しかし、刻み食やミキサー食は、歯にはさまったり舌に残ることも多く、あまり食べやすくありません。
 
食べ物を飲み込みやすくするには、「やわらかく調理する」「とろみをつける」「ゼリー状にする」という方法がおすすめです。
とろみは、あまりべたべたに濃くせずに、「食べておいしい」を心がけて。
適度な油脂を含む食材や、とろろいもなど、飲み込みやすい素材を使うのもいいでしょう。
認知症アルツハイマー病 より」
 
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ビタミンB12の老化防止効果
 
ビタミンB12の修理工・再生屋としての能力は、21世紀の日本が抱える最重要課題のひとつである老人問題に、今後、大きな光明をもたらすことは間違いありません。

ビタミンB12は、悪性貧血等に優れた効果があることは以前から知られていましたが、最近、傷ついた神経繊維の修復や神経の伝達物質の合成に関与していることがわかってきました。

従来、一度死滅してしまった脳細胞は、再生不可能とされてきましたが、近時、ビタミンB12によって、再生されることがわかってきました。
それが、末梢神経障害や認知症の治療に有効である事から、俄然注目を浴びるようになってきました。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者は、血液中にビタミンB12が少なくなっています。
そこで、認知症患者にビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽快するケースが多くみられるとの事です。

今や人口の4人に1人が65歳以上という超高齢化社会を迎えるに至ったのは、医療技術が飛躍的に向上した結果ですが、残念ながら、脳に関する医学がそれに追いついていないことも事実でしょう。
老齢化が進むにつれて、感情の起伏が少なくなる、いわゆるボケ症状が見られるケースが増えています。
これは、脳が萎縮する為に起こることで、同じように老人認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー症候群も、脳全体が萎縮して、大脳皮質に変化が起こることによります。

脳の萎縮を防止するためには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行なわれなければなりません。
ビタミンB12は、この蛋白合成と核酸合成の両方に役立っています。
 
ビタミンB12について
子供たちの脳、集中力・学力向上、受験にビタミンB12