ペシミズムはうつを引き起こす

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ペシミズムはうつを引き起こす
 
ペシミスト(悲観主義)オプティミスト(楽観主義者)に比べて、うつになりやすいのです。
そしてペシミストはうつを引き起こす原因の一つとなっています。
 
だれでも失敗すると気分が落ち込みます。
そして無力状態におちいり、自分はダメな人間だとか、どうせ何をやってもうまくいかないなどと、自己否定的なことを考えます。
この否定的な感情がうつの特徴で、これに心が支配されると、しだいに物悲しくなってきます。
 
この無力状態からほんの数時間で立ち直る人もいれば、何週間も立ち直れなかったり、あるいは深刻な敗北を喫したときは何ヶ月も落ち込んだままの人もいます。
無力状態からわりと早く脱却できる人と、何週間も何ヶ月も長く引きずる人がいるのです。
両者の違いは何でしょう。
それを徹底的に研究した心理学のパイオニアペンシルベニア大学のマーティン・セリグマン教授です。
 
同教授は、両者の違いは自分たちに起こった不幸な出来事を自分にどう説明するかという「説明スイタル」にあることを明らかにしました。
 
だれにでも不幸はやってきますが、このとき、人は何が原因だと思うでしょう。
あきらめの早い人や無力状態におちいりやすい人、いわゆるペシミストは、こう考える習慣があります。
「私が悪い。この状況はずっと続く。だから、私はこれからもうまくいかないだろう」
ペシミストは自分の問題を「個人的、永続的、普遍的」に説明しようとする傾向があります。
 
一方、あきらめない人や落ち込みからの回復が早い人、いわゆるオプティミストは、こう考える習慣があります。
「たまたま状況が悪かっただけ。この状況は一時的なもので、長くは続かない。これからはいいこともあるだろう」
 
オプティミストは、自分の問題を「外的、一時的、特定的」に説明しようとする傾向があります。
「病気にならない脳の習慣 心と免疫力のしくみ より」
 
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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
 
<ビタミンB12の働き>
・新しい細胞を作り、壊れた細胞を修復する働き。
・神経の壊れた部分を修復する働き。
・伝達物質を作る働き。
・免疫を正常にする働き。
・脳の詰まったところをかき出す働き。
・血流をよくする働き。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
 
ビタミンB12について