なぜ、若い人が脳梗塞に襲われるのか
若い人を襲う脳梗塞には、大きく分けて3つのグループがあります。
この3つでかなりの割合を占めます。
2 血管の収縮が強い人(血管の収縮を「攣縮(れんしゅく)」といいます。痙攣して収縮することですが、「血管攣縮」が起こりやすい人がいるのです)
3 血液が先天的、後天的な原因で固まりやすい人
1の動脈硬化以外の「血管の異常」には、たとえば「動脈解離」があります。
この病気を起こす人は、生まれつき血管壁が弱い、ということがいわれています。
動脈というのは、内膜、中膜、外膜という三層構造をしているのですが、その内膜と中膜の間、あるいは中膜と外膜の間が、はがれてしまうのです。
すると、そこが傷口となって、血栓ができて、血管の内側が狭くなってくる。
そして、血管が詰まってしまうのです。
その「動脈解離」が、若い世代に起こることがあるのです。
ゴルフや激しいスポーツ、あるいはカイロプラクティックやヨガ、美容院で起こす人もいます。
何かの拍子に、くっついていた血管の層がはがれてしまうのです。
このほか、血管の病気には、「もやもや病」もあります。
さらには、「自己免疫疾患」とか「膠原病」といわれる「血管に炎症を起こす病気」がいくつかあります。
薬物の使用によって脳の血管が痙攣し、血栓を作ってしまうのです。
また、血管の痙攣は、片頭痛の人にも見られます。
筋肉増強剤の「アナボリックステロイド」を使用して起こるケースも見られます。
3の「血液が固まりやすい病気」には、たとえば「ホモシステイン血症」という、ビタミン不足によって起こる病気があります。
日本人には珍しい病気ですが、腎臓の悪い人やインスタント食品の常食によって、そうした状態が引き起こされることもあります。
また、自己免疫疾患の一つに「抗リン脂質抗体症候群」という病気があり、調べたところ、脳梗塞で入院してくる患者さんの1割近くに何らかの抗リン脂質抗体が見られました。
そのほかにトルーソー症候群といって、体のどこかにがんが潜んでいて血液が固まりやすくなり、脳梗塞を起こす人がいます。
「脳卒中にならない、負けない生き方 より」
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脳梗塞は、初期段階に数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現します。
これが隠れ脳梗塞と呼ばれるものです。
隠れ脳梗塞は早い人だと30代から表れ、40代を過ぎると急に増加すると言われています。
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ栄養素です。
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