認知症が逃げ出す三つの海産物
さて、認知症の予防に効果があると注目されているのは「プラズマローゲン」という栄養素です。
これは体のなかにある抗酸化作用を持ったリン脂質の一種で、人体のリン脂質の約18パーセントを占める成分です。
プラズマローゲンにはコリン型、セレン型、エタノールアミン型という化合物の異なる三種類があります。
脳に含まれるプラズマローゲンはほとんどがエタノールアミン型です。
そしてこのエタノールアミン型は、植物には含まれていないので、動物性食品から摂取しなければなりません。
たとえば、母乳には含まれていますが、人工乳には含まれていません。
また、鶏肉や貝類に多く含まれています。
ただ、脳のためには、鶏肉よりも貝類を食べてもらいたいのです。
なぜなら貝類にはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)など、脳の健康に欠かせないほかの栄養素も多く含まれているからです。
これらの栄養素は鶏肉には含まれていません。
プラズマローゲンを含む食材はたくさんありますが、特にお薦めするのは、以下の三つです。
1.ホタテ:ホタテから摂取できるプラズマローゲンには、EPAやDHAも含まれており、脳の老化を防止する栄養を効率よく摂取できます。また、ホタテには疲労回復に効果的なタウリンやアスパラギン酸などの豊富に含まれています。仕事などで目を酷使しているという人こそ食べるべきでしょう。
2.タコ:タコにはプラズマローゲンはもちろん、エイジングケアに効果のあるビタミンE、血行をよくするナイアシン、肌を健康に保つ亜鉛が豊富に含まれています。また、肥満防止効果があり粘膜を保護するビタミンBも含まれており、見た目の若さを維持するのに効果を発揮してくれます。
3.サケ:プラズマローゲンの量はホタテやタコほどではないものの、魚のなかでは比較的多めです。サケの身のピンクの色素はアスタキサンチンという物質ですが、これは抗酸化作用が強く、老化の原因となる活性酸素から体を守ってくれます。EPAやDHAも豊富に含まれているため、コレステロールの抑制にも効果がある食材です。
「50歳を超えても脳が若返る生き方 より」
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?
※ちょっと使える身近な情報をお届けしています!