認知症に効く栄養成分③≪ビタミンC≫

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認知症に効く栄養成分③≪ビタミンC≫
 
●コラーゲンの合成に不可欠
ビタミンEが脂溶性のビタミンの代表格なら、ビタミンCは水溶性ビタミンの代表選手です。
ビタミンEは脂質の多い部位で活性酸素と闘い、ビタミンCは水分の多い血中などで闘います。
それぞれ役割分担があるのです。
EはCによって復活できますが、Cは役目を果たすと速やかに排泄されます。
ですから、次々に補給しなくてはなりません。
 
 ビタミンCには抜群の美肌効果があります。
メラニンの生成を抑えて、シミ、そばかすを防ぐうえ、コラーゲンの合成を促進します。
コラーゲンはタンパク質の一つで、細胞と細胞をくっつける接着剤のような役割を果たし、皮膚や血管、骨を強くします。
コラーゲンの減少や劣化は、肌のシワやタルミを招きます。
 
 しかし、だからといって、コラーゲン飲料やサプリメントを大量にとれば、顔のしわがとれて肌に張りが出るかといえば、そうではありません。
摂取したコラーゲンがそのまま皮膚のコラーゲンとして使われるわけではないからです。
 
 コラーゲンはタンパク質ですから、摂取するとアミノ酸に分解されます。
その後、体が必要とする部位に送られ、細胞や組織をつくる原料となります。
残念ながら肌に直行というわけにはいかないのです。
 
 体をつくっているタンパク質のうち、約30%はコラーゲンです。
ビタミンCがなければコラーゲンの合成はうまくいかず、毛細血管がもろくなり、出血しやすくなります。
これが壊血病です。
 
 1618世紀にかけてヨーロッパの大航海時代、長い船旅でもっともおそれられたのは、海賊ではなく、この病気でした。
船員たちは、壊血病でバタバタと死んでいったのです。
その予防法を探るうちに発見されたのが、ビタミンCでした。
コラーゲンの合成にビタミンCは不可欠です。
 
 今の日本人の食生活では欠乏症に陥ることはまれですが、ビタミンCは人間の体内では合成できません。
積極的にとることが大切です。
 
●免疫力を強化しストレス耐性を高める
ビタミンCをしっかりとると風邪をひかない、とよくいわれます。
これはビタミンCに免疫力を高める作用があるからです。
ビタミンCは白血球を活性化し、ウイルスや細菌を撃退します。
 
また、抗ストレスビタミンといわれるように、ストレスを感じたときにも大活躍します。
私たちはストレスにさらされると、副腎からアドレナリンを分泌して防衛体制に入ります。
このとき、ビタミンCが副腎に働きかけてアドレナリンの分泌を促すのです。
ビタミンCが不足していると、アドレナリンが十分につくられず、ストレスに負けてしまいます。
 
不安や緊張のほか、寒さや暑さ、睡眠不足、喫煙などもストレスになります。
常にストレスにさらされている人は、ビタミンCが大量に必要になるので、多めにとるように心がけてください。
 
●ビタミンCが不足すると急速に老ける
ヒトやサルは体内でビタミンCを合成できませんが、マウスやラットはつくれます。
東京都健康長寿医療センターと東京医科歯科大学の研究チームは、ビタミンCを体内で合成できないマウスを遺伝子操作でつくり出し、実験をしました。
 
このマウスと正常のマウスを、ビタミンCの少ないエサで飼育したのです。
半年後、正常マウスはすべて生きていたにもかかわらず、ビタミンCがつくれないマウスは半数が老衰で死亡しました。
 
ビタミンCの血中濃度を調べると、異常マウスは正常マウスの10分の1でした。
ビタミンCをつくれないマウスは、正常マウスの約4倍のスピードで老化が進行し、早死にするというわけです。
 
また、ビタミンCをつくれないマウスの脳では活性酸素が多く生成されることがわかりました。
 
しかし、ビタミンCを十分に与えると、ふつうのマウスと同じくらいの量になるといいます。
 
ビタミンCには、活性酸素を撃退して脳の老化を抑制する働きがあると考えられます。
認知症 治った!助かった! この方法 より」
 
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現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
また、食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
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