認知症に効く栄養成分⑦≪葉酸≫

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認知症に効く栄養成分⑦≪葉酸
 
●妊婦は多めにとることが大切
葉酸はビタミンB群の一つです。
B群は互いに助け合って働くことによって、効力を発揮します。
B群のどれか一つでも不足していると、他のビタミンをしっかりとっていても、十分に機能しません。
 
葉酸は特にビタミンB12と関係が深く、協調して赤血球をつくり、核酸やタンパク質を合成します。
核酸には遺伝情報がぎっしり詰まっており、細胞の分裂・増殖をコントロールしています。
 
細胞分裂がもっとも盛んになる胎児期に葉酸が不足すると、発育が遅れたり、脳神経に異常をきたしたりします。
そのため、妊婦は400マイクログラムの葉酸をとるように推奨されています。
 
 葉酸には神経細胞の機能を強化し、脳内神経伝達物質の産生を促す作用があり、認知症を予防する効果もあると考えられています。
 
アルツハイマー認知症のリスクを引き下げる
米カリフォルニア大学アービン校では、認知症ではない60歳以上の579人について、平均9.3年間、追跡調査を行いました。
この間に57人がアルツハイマー認知症を発症。
ビタミンの摂取とアルツハイマー型との関係を検証したところ、葉酸1日に400マイクログラム以上とると、アルツハイマー型のリスクが55%低くなることがわかりました。
 
また、オランダの研究チームは5075歳までの健康な818人を2つのグループに分けて調べました。
一つのグループには10.8mg葉酸を、もう一つのグループに偽薬を、3年間服用してもらいました。
その結果、葉酸を摂取したグループは偽薬グループに比べると、記憶力では5.5年、認知速度では1.9年若いことがわかりました。
 
このほか、ビタミンB群(葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12)の服用で、脳が萎縮する速度を最大53%遅らせることができるという報告もあります。
 
●ビタミンB12といっしょにとる
葉酸は、菜の花ほうれんそう、枝豆、モロヘイヤ、ブロッコリー、レバーなどに多く含まれています。
野菜と動物性食品をバランスよくとると、B群を効率よく摂取できます。
ビタミンB6やB12と一緒にとることが大切です。
認知症 治った!助かった! この方法 より」
 
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現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
また、食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
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