「単なる老化」ではすまされない認知症という病気

イメージ 1
「単なる老化」ではすまされない認知症という病気
 
認知症を理解し、患者さんの立場で考える
認知症の初期症状は、「注意力が散漫になった」「物忘れがひどくなった」など、一見、年のせいと思われがちなものばかりです。
しかし、「単なる老化」ではすまされない要因が、そこには隠されています。
 
認知症という言葉は、すでに多くの人になじみのある言葉になりましたが、その知名度に比例して認知症が正確に理解されているかというと決してそうではありません。
 
まず、認知症の定義についてお話ししましょう。
 
認知症とは、「生後いったん正常に発達した、さまざまな高次の精神機能が慢性的に低下し、日常生活や社会生活に著しい支障が起こった状態」をいいます。
 
 つまり、脳の神経細胞が破壊されて、もとに戻らず、意識が明瞭なときに物事を判断したり、記憶したりする力が障害を受けて、脳の高次機能が永続的に失われてしまうものです。
「生後いったん正常に発達した」とつけ加えられているのは、認知症は後天的な原因によって引き起こされるもので、知的障害(精神遅滞)とは異なるということを意味しています。
 
 認知症を引き起こす原因となる疾患は多数あり、その症状もさまざまです。
 
 1980年代までは、日本における認知症でもっとも多かったのは、脳血管性認知症でしたが、最近の疫学研究ではアルツハイマー認知症がもっと多いとされています。
このほか、主なものにはレビー小体型認知症、前頭側頭葉型認知症などがあり、障害が起こった脳の部位によって、症状も認知症のタイプも異なります。
 
 認知症は進行すると、脳の細胞が壊れて、記憶したり、認知する能力が失われ、ぼんやりしたり、無気力になったり、ときには怒りっぽくなることがあります。
 
 今まで一人でできていたことができなくなり、介助が必要になっていきます。
まわりの家族にしてみれば、進行するにつれて、どう扱えばいいのかわからなくなって介護の負担も急速に増えていきます。
家族からの問いかけにも反応が鈍くなっていくこともあります。
しかし、だからといって、感情やプライドまでもが失われているかというとそうではあります。
「ぼけてしまえば、何もわからなくなる」という人がいますが、実際にはそうではなく、感情はちゃんと存在しているのです。
 
 今までの自分がどんどん失われていき、記憶も認知する能力も低下していく自分に、ただひたすらおびえているのです。
これからどうなってしまうのだろうと不安になったり、まわりで何が起こっているのかも理解できず、これまでできていたことが、しだいにできなくなり、イライラすることもあるでしょう。
自分がまわりにどれだけ迷惑をかけているか、どう思われているか、ちゃんと感じとっているのです。
 
 認知症になっていちばんショックを受けているのは本人なのです。
「介護だ、さあ大変だ」という前に、本人の立場に立って考えてあげることが大切です。
 
認知症は心だけでなく、体の病気でもある
 かつて「ボケ」や「痴呆」と呼ばれていた時代は、認知症の解明がなかなか進まず、正しい理解がなされていなかったため、さまざまな誤解を生む結果となりました。
 
 認知症は心だけでなく、体の病気でもあります。
年をとれば、誰でも認知症になるわけではありません。
体の病気ですから、治療する必要があるのです。
これまで正しい情報が伝えられなかったために、家族は「認知症になってもしかたがない。年をとったら、あたりまえの症状」ととらえ、放置してきました。
 
 「認知症になったら、もう終わりだ」「進行を食い止めることなんてできるはずがない」「あとは介護しかない」と、本人もまわりの家族もあきらめてきたのです。
 
 しかし、認知症は体の病気ですから、ほかの病気と同じように、早期発見が重要な鍵となります。
ただ、介護するだけの生活にならないためにも、認知症をもっと深く理解する必要があるのです。
 
 「認知症」と呼び名が改められて以来、少しずつですがその病名が浸透し、研究も積み重ねられ、認知症の本人だけでなく、その家族にも明るい光がさしてきました。
進行を食い止めたり、遅らせることが可能な認知症があることもわかりました。
 
 認知症の症状をあらわすもののなかには、治療を行えば認知症が治り、もとの生活に戻れる疾患があることもわかっています。
 
 薬の開発や治療法の研究は、国内だけにとどまらず、世界中で行われています。
 
 しかし、改善できる可能性のある認知症であっても、治療が遅れれば、脳の機能低下が進んで、治るものも治らなくなってしまいます。
新しい情報を得るためにも、「単なる老化」としてすませるのではなく、早めに専門医の診察を受ける必要があるのです。
認知症 治った!助かった! この方法 より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
また、食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
詳細はこちらへ