なぜ、認知症患者は増え続けるのか―その問題点とは

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なぜ、認知症患者は増え続けるのか―その問題点とは
 
認知症をきちんと診断できる専門医が少ない
少子高齢化が叫ばれるなか、認知症患者は劇的に増え続けています。
2020年には65歳以上の認知症患者は300万人以上にまで増加するといわれています。
 
認知症患者が増え続けているのは、高齢者の増加が最大の要因ですが、認知症の研究が進むにつれ、本来ならば適切な診断や治療によって認知症の進行が抑えられ、増加に歯止めがかかるはずなのに、施設での介護が必要なほど、重度の認知症患者が増え続けるのは、いったいなぜなのでしょうか?
 
それは、認知症をきちんと診断し、治療できる専門医の存在がまだまだ少ないという点にあります。
認知症の原因疾患は多種多様であり、その症状も複雑に絡み合って、さらに診断を難しくしています。
 
認知症はその原因疾患によって、アルツハイマー認知症をはじめ、脳血管性認知症レビー小体型認知症など、いくつかに分類されます。
きちんと診断がつき、正確に原因疾患を突き止め、その治療を行えばいいはずなのですが、なかなかそうはうまくいきません。
なかには、いくつかの認知症が重なり合っている場合もあります。
それは「混合型認知症」と呼ばれ、違った種類の認知症が合併しているものです。
 
混合型認知症でもっとも多いのは、アルツハイマー認知症と脳血管性認知症が合併しているもので、認知症の診断をさらに複雑にしています。
 
また、最初の診察でどのタイプの認知症であるか判明せず、誤った診断が下され、それが経過とともに違うタイプの認知症だとわかる場合もあります。
 
認知症の診断において、MRIXCTPETSPECTなどの画像検査を行うことがありますが、それだけですべての認知症を鑑別することは不可能です。
画像所見では、脳内の出血や梗塞巣の痕跡、脳全体の萎縮、脳神経の活動状態を確認することはできますが、それらは認知症のタイプを鑑別するための判断材料にすぎません。
画像だけで早期発見できるわけではないのです。
 
いったん、誤った診断が下されると、当然ながら治療方法も異なるわけですから、ほとんどの場合、そのまま同じ治療を続けていても、改善は見込めません。
その間も症状はどんどん進行していくので、最悪の場合、治療をしていながら症状は悪化の一途をたどり、改善の余地がなくなってしまいます。
 
せっかく病院にかかっても、医師が認知症の診断を誤ってしまうのでは、何の解決にもなりません。
そうならないためも、家族自身がもっと認知症の知識を得ておく必要があります。
家族の無理解は医師の無理解と同様、せっかくの改善のチャンスを失ってしまうことになりかねません。
 
まず、家族に認知症が疑われる症状・行動がみられたら、認知症外来、物忘れ外来、老年科など、認知症の診断に必要な知能検査を行ってくれる病院を訪ねてみましょう。
かかりつけ医(プライマリーケア医)に相談するのもいいですが、適切な検査を行うには、専門医のいる病院を訪ねるのが近道です。
 
症状にうつ状態がみられる場合は、うつ病を疑い、精神科を受診したくなるところですが、高齢者のうつ状態認知症の症状の一つであることもあり、鑑別が難しい部分でもあります。
 
まずは認知症専門医のいる病院へ連れていき、認知症ではないとわかったら、うつ病の治療に移るのがいいでしよう。
 
認知症を予防する時代がやってきた!
 
●世界中で認知症予防が積極的に行われている
 認知症への取り組みは、2008年、「認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト」が発足して以来、活発に行われ、2011年には国の要請を受け、「日本認知症予防学会」が立ち上がり、2012年に施行された改正後の介護保険法には「認知症の予防」が「認知症に関する調査研究の推進」対象として盛り込まれました。
 
 増え続ける認知症を食い止めるためには、まず、「予防する」という発想が必要になってきたのです。
認知症の研究が進み、早期発見、早期治療、そして予防の重要性も明らかになりました。
こうした動きは日本だけにとどまらず、世界中で認知症予防が重要な課題と考えられるようになりました。
 
 若いころから、食生活や生活習慣を意識的に見直し、認知症にならない体づくりに積極的に取り組んでいきましょう。
認知症 治った!助かった! この方法 より」
 
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現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
また、食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
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