ペット高齢化の時代がやってきた

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ペット高齢化の時代がやってきた
犬の痴呆の悩みはひとりでかかえ込まないで
 
たいせつな、かわいいペットたちもいずれは年をとります。
最近、ペットが長寿化してきたという調査結果もありますが、その分、加齢による病気も頻繁に見られるようになりました。
犬や猫のライフステージを理解し、高齢期の体調の変化や衰えに備えておくことも、飼い主の重要な役目といえるでしょう。
 
≪犬の痴呆の悩みはひとりでかかえ込まないで≫
 
ペットの長寿化に伴って、増えてきたのが人間の「認知症」にも似た犬の「痴呆症状」です。
特に長寿の日本犬や雑種犬に見られる例が多く、発現するのは15歳前後の場合が多いようです。
 
犬の痴呆症は、人間と同様に、以下のような症状が除に現われてきます。具体的には
     飼い主のいうことを理解しなくなる、聞かなくなる
     人の見分けがつかなくなる
     飼い主が帰宅すると喜んでいたのに反応がなくなる
     単調に鳴き続ける、夜鳴きが一晩じゅう続く
     狭い所に入り込んで出られなくなる
     食べ物の好みが変わる、食べ過ぎる
     トイレのしつけを忘れる
     飼い主とのコミュニケーション(散歩、遊びなど)ができなくなる、など。
これらの症状のある犬の頭部をMRIで調べると、脳の萎縮が認められる例が多々あります。
 
これまでかわいがっていた犬とコミュニケーションがとれなくなる寂しさ、徘徊や排泄など生活面での問題など飼い主も大きな負担に直面します。
痴呆犬の介護で飼い主が心身ともに疲弊してしまうという話も耳にします。
 
「私の経験では、痴呆が出始めた犬に残された時間は半年から長くても1年です。ですから、痴呆がわかった時点で、『残された時間は限られていますから、お互いがきるだけ幸せに過ごせるようにいっしょに考えましょう』と伝えます。たとえば、夜鳴きで困っているのであれば鎮静剤を処方することも出来ますし、介護に疲れたら12晩病院でお預かりすることもできます。先がある程度見えると、がんばってくださる飼い主さんも多いですね。」と獣医師。
 
問題は、「痴呆症状がある」ということを飼い主がなかなか獣医師に相談しないこと。
他の病気で来院して、くわしく様子を聞く中で痴呆も併発していることがわかる例が多いと獣医師はいいます。
「どうかひとりでかかえ込まないで獣医師に相談してください」動物病院には、犬用おむつや徘徊防止のサークル、歩行補助器具などなどの情報が集まっており、また、症状に合わせて生活面でのアドバイスを受けることもできます。
 
≪どんなことでも相談できるホームドクターを持つ≫
 
高齢ペットとの生活を送るさい、病気以外で、特に気をつけなければならないのは事故。
五感が鈍くなっているので、たとえば犬の場合は、散歩のとき段差が見えなくて階段などを踏みはずすことがあります。
猫は体力が衰えると、若ければはい上がれるようなすき間でも、出られなくなったりします。
犬猫ともに体温調節ができなくなったり、皮膚感覚が鈍くなるので、暖房器具に近づきすぎてやけどをする例もあるそうです。
確かに五感は徐々に鈍ってきますが、問題は飼い主がそれを単なる年のせいと見過ごしてしまうこと。
食が細くなったり、動きが鈍くなることの裏に病気が隠れていることもあります。
 
たとえば、呼んでもすぐに立ち上がってこない犬の場合、年をとって耳が遠くなったのだと思っていても、レントゲンを撮って調べてみると関節の軟骨が摩滅しているのが発見されることがよくあるそうです。
また、以前は食べ物の匂いにすぐに反応して走ってきたのに、餌を目の前に出さないと食べなくなった犬は、脳の老化によって嗅覚を司る部分がそこなわれていることが考えられます。
これは痴呆症状の一つに当てはまります。
 
獣医師は「このように小さな日常の変化を、気兼ねなく相談できる動物病院、あるいは獣医師との関係を、高齢期に入る前から築いておくことが大切だと思います。加齢は防げません。でも、どんなことでも困ったことがあれば獣医師に相談してください。よく効く薬や負担の少ない治療法も開発されています。私たちはそのペットにとってベストの方法を探すために、飼い主さんといっしょに努力しますよ」と心強い言葉をくださいました。
 
ペットは自分の体の体調の変化を言葉で伝えることができません。
活発さが失われた高齢ペットは、ひそかに痛みや不調をかかえているかもしれません。
老後も穏やかに過ごさせるためには、まず、飼い主が冷静に受け止め、ペットの体調の変化をしっかり見きわめること。
いざというとき信頼できるホームドクターを持つこと。
そして、飼い主ひとりだけで解決しようとしないで、他の家族や動物病院など周囲に助けを求める勇気も、人とペット双方の幸せのために必要ではないでしょうか。
「栄養と料理 より」
 
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隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切なのです。

京都大学医学部老年科の亀山教授によると、健康な老人の脳に比較して、老人性認知症患者の脳では、含まれるビタミンB12が、半分どころか、1/41/6程度にまで、低下していたと報告しています。
 
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