脳細胞は40歳以後減っていく
20歳を過ぎれば、年をとるにつれて機能は衰えていくわけです。
その中でもっとも衰えにくいのが脳なのです。
脳は40歳以後老化がはじまるのです。
脳細胞は40歳を過ぎると10年で5%ずつ減っていきます。
髪の毛が抜けても新に生えてどんどん入れ替わるように、髪の毛、皮膚、腸などの細胞は新につくられます。
しかし、心臓の細胞や脳細胞は生まれたときから、ほぼふえることはありません。
ですから、40歳以後は脳細胞は減る一方というわけです。
脳細胞の数は約1000億個ですから、その数は、10年間で約50億個も減っていく計算になります。
1日約136万個、1年で約5億個ずつ減っていくことになります。
そんな勢いで減っていったら、いったいどうなるのだろう?と、心配になりませんか。
もし、脳細胞の数と能力が比例していたとして、40歳で100%の力を発揮していたとしたら、50歳で95%、60歳で約90%、70歳で約86%、80歳で約81%、90歳で約77%の力しか発揮できなくなることになります。
脳細胞が減っていくのですから、年齢とともに落ちていく能力があるのは確かです。
暗記力、ものを覚える能力、新たなことを発想する能力などは、やはり落ちていくと考えられます。
しかし、いろいろな経験を生かして、ものごとを的確に判断するような力は年をとっても衰えません。
むしろ、若い頃よりもすぐれている人もいます。
脳細胞が減っても、「人間は脳の10分の1程度しか使っていないから大丈夫だ」という説があります。
それなら、いくら脳細胞が減っても心配ない、それまで使っていない脳細胞を使えばいいというわけです。
しかし、残念ながら、そうではないようです。
脳の働きをMRIで調べると、たとえば、計算をしているときにはそれにかかわる脳の血流がよくなり、本を読んだり話したりしているときにはそれにかかわる脳の言語野の血流がよくなるということで、たしかにそれに関係する部分が動いているということがわかります。
そのために、脳の一部しか活動していないかのように見えるのですが、それぞれの機能に応じて、大きく活動している部分は違いますが、同時にいろいろな部分がわずかずつであっても活動し、関与しているのです。
① 脳細胞は、50歳で95%、60歳で90%になる(40歳のときに比較して)
② 暗記力、記憶力、発想力は年齢とともにある程度衰えても仕方ない
「いつまでも『老いない脳』をつくる10の生活習慣 より」
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脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成、核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
熟年の人達が正確で、いろいろな状況下で“成熟した”判断を行い、好ましい結果を得ることができるのは、そのためであろうと思います。
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12であります。
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
ビタミンB12について