7時間睡眠が長生きの秘訣

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7時間睡眠が長生きの秘訣
 
愛知医科大学の玉腰暁子教授が、日本人約11万人の睡眠時間を調べたところ、7時間(6.57.4時間)の人の死亡率がもっとも低く、それより長くても短くても死亡率が高くなることが、12年間(1988年から99年まで)の追跡調査でわかりました。
 
睡眠時間7時間の人がいちばん長生きするというデータはアメリカにもあり、今回の調査で日本人も同様の結果が出たことになります。
 
平日の睡眠時間を1時間ごとに区切り、死亡リスクを棒グラフにすると、短くても長くても死亡率が高くなり、7時間がいちばん低かったのです。
睡眠時間7時間の人を1とすると、4時間以下の男性では1.62倍、女性は1.60倍高い。
10時間以上では男性で1.73倍、女性で1.92倍高かったのです。
 
睡眠時間は、そのときに感じていたストレス、病気、喫煙、飲酒などの影響がありますので、その影響を差し引いて検討したところ、男性では睡眠時間が短い人では死亡率に関して変化はなかったのですが、女性の場合2倍にふえました。
長い場合での変化はありませんでした。
 
7時間の睡眠が体にいいかどうかは、睡眠時間の短かった人と長かった人に7時間睡眠してもらい、検討してみないと正確にはいえませんが、集団を調査した結果は7時間睡眠の人の死亡率がいちばん低かったのです。
 
睡眠中に分泌されるホルモンに成長ホルモンがあります。
寝る子は育つといわれますが、寝ている間に成長ホルモンが分泌されるからです。
成長ホルモンというと、体の成長に関係するホルモンですが、骨や筋肉の成長だけではなく、食べものから入ってきた栄養を体の組織に変える代謝を促進したり、血糖値をコントロールしたり、脂肪の出入り口を指示したり、さまざまな働きをしていることがわかりました。
 
アメリカでは、成長ホルモンを使って若返りの効果を調べていますが、今のところ効果があったのは皮膚でした。
若返りについてはまだまだ研究段階ですが、成長ホルモンが肝臓に働きかけ、「IGF-1(インスリン様成長因子1)という物質を分泌させることがわかっています。
 
インスリンに構造が似ていて、作用もよく似ているので「インスリン様」といいますが、このIGF-1は、歳をとると分泌量が減っていくので加齢のパイオマーカー(生物学的指標)として注目されています。
 
成長ホルモンがIGF-1の分泌を促します。
ですから、睡眠が長生きに関係していることは間違いがありません。
ちなみに、成長ホルモンがよく出てくる時間帯は午前2時ぐらいから4時ぐらいにピークがあります。
ぐっすり眠って、その時間にはできるだけ起きないようにしたほうがいいようです。
100歳までボケない101の方法 脳とこころのアンチエイジング より」
 
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ビタミンB12は、悪性貧血等に優れた効果があることは以前から知られていましたが、最近、傷ついた神経繊維の修復や神経の伝達物質の合成に関与していることがわかってきました。

従来、一度死滅してしまった脳細胞は、再生不可能とされてきましたが、近時、ビタミンB12によって、再生されることがわかってきました。
それが、末梢神経障害や認知症の治療に有効である事から、俄然注目を浴びるようになってきました。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者は、血液中にビタミンB12が少なくなっています。
そこで、認知症患者にビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽快するケースが多くみられるとの事です。

今や人口の4人に1人が65歳以上という超高齢化社会を迎えるに至ったのは、医療技術が飛躍的に向上した結果ですが、残念ながら、脳に関する医学がそれに追いついていないことも事実でしょう。
老齢化が進むにつれて、感情の起伏が少なくなる、いわゆるボケ症状が見られるケースが増えています。
これは、脳が萎縮する為に起こることで、同じように老人認知症3割~5割を占めるアルツハイマー症候群も、脳全体が萎縮して、大脳皮質に変化が起こることによります。

脳の萎縮を防止するためには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行なわれなければなりません。
ビタミンB12は、この蛋白合成と核酸合成の両方に役立っています。
 
◆ビタミンB12とは…?◆
ビタミンB12の研究初期は、ビタミンB12といえば悪性貧血、悪性貧血といえばビタミンB12といわれました。
しかし、現在のビタミンB12は、神経ビタミンとしての認識が一般的となっています。
末梢神経の不調 ―手足の痺れ・麻痺・痛みなど― はもちろん、中枢神経 ―脳・脊髄― の機能低下にも有効であることが明らかになっています。
 
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
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