認知症を引き起こす病気と治療法 ④前頭側頭葉型認知症/進行性核上性麻痺/皮質基底核変性症

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認知症を引き起こす病気と治療法 ④前頭側頭葉型認知症/進行性核上性麻痺/皮質基底核変性症
 
●前頭側頭葉型認知症
前頭側頭葉型認知症とは、その名の通り、前頭葉と側頭葉が萎縮して起こる認知症です。
ほとんどが65歳以下で発症し、発症率の男女の差はなく、アルツハイマー認知症や脳血管性認知症などにみられる記憶障害はあまり目立ちません。
 
前頭側頭葉型認知症の原因疾患はいくつかのタイプに分かれますが、その代表疾患として知られているのが「ピック病」です。
「ピック球」と呼ばれる異常物質が神経細胞内に沈着する病気で、前頭葉と側頭葉の萎縮を引き起こします。
 
前頭葉の萎縮によって、理性と感情の抑制が効かなくなり、怒りっぽくなった、無愛想になった、集団行動ができない、あいさつしない、しゃべらないなど、以前にはまったく考えられないような、自制力の低下がみられるようになります。
 
攻撃性や社会的逸脱行為を抑える抗精神薬、気分安定薬、脱抑制や常同行動へはセロトニン選択的再取り組み阻害薬(SSRI)などが用いられています。
 
●進行性核上性麻痺
進行性核上麻痺、脳幹や小脳などの神経細胞内に、リン酸化されたタウタンパクが蓄積して細胞を死滅させ、脳のこれらの部分が萎縮するのが特徴です。
発症年齢は40歳以降で、大部分は5070代に発症します。
 
記憶障害、言語障害、歩行障害などがみられ、よく転ぶというのが特徴です。
 
根本的な治療法はありませんが、抗パーキンソン病薬や抗うつ薬が使われることがあります。
 
●皮質基底核変性症
皮質基底核変性症は6065歳で発病することが多く、CTやMRIで大脳皮質のどちらか片側の頭頂葉に萎縮が認められます。
 
初期には、片側の腕が思うように使えない、手先のふるえ、手足のぴくつき、筋肉のこわばり、無表情など、パーキンソン病に似た症状があらわれます。
さらに進行すると、一般的な認知障害があらわれ、動くものを目で追えなくなるのも特徴です。
 
今のところ、根本的な治療法はありませんが、パーキンソン症状には抗パーキンソン病薬、手足のぴくつきには抗けいれん薬のリボトリールなどが有効です。
認知症 治った!助かった! この方法 より」
 
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現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
また、食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
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