甘いモノ好きの働き盛り世代を襲う「NASH」の恐怖

イメージ 1
甘いモノ好きの働き盛り世代を襲う「NASH」の恐怖
 
 ここのところ働き盛り世代に増えてきているのが、アルコールが原因ではない「非アルコール性脂肪肝炎(NASHナッシュ)です。
 
みなさんは「脂肪肝」という言葉をどこかで聞いたことがあると思います。
肝臓にはある程度の脂肪が蓄えられていますが、正常範囲(肝臓の重量の5パーセント)を超えて脂肪が溜まってしまった状態を脂肪肝と呼んでいます。
 
脂肪肝というと「不摂生をしてお酒を飲みすぎると起こるもの」と思っている人が大半だと思います。
確かにアルコールの飲みすぎは脂肪肝の元ですが、アルコールを飲まない人でも脂肪肝になります。
そこから発症する肝炎がNASH(ナッシュ)です。
 
この非アルコール性脂肪肝の推定患者数は約1000万人。
そこには甘い飲料水に含まれる果糖は、肝臓で脂肪として蓄積しやすいという性質があります。
 
「お酒はまったく飲まないし、健康のために毎朝オレンジジュースを飲んでいる私がなぜ脂肪肝に?」と嘆く患者さんもいますが、お酒を一滴も飲まなくても果糖(濃縮還元されたオレンジジュースにも含まれています)などの甘味料の大量摂取でも脂肪肝は起こるのです。
 
非アルコール性脂肪肝のうちの12割が、NASHになります。
 
昔は脂肪肝を放置しても肝硬変や肝臓がんにはならないといわれていましたが、NASHのおよそ5割は進行性です。
そのうち23割は10年前後で肝硬変や肝臓がんに進行するケースがあることがわかり、NASHが注目されるようになりました。
それまで脂肪肝から肝硬変や肝臓がんまで進むのはB型肝炎C型肝炎のようなウイルス性肝炎が主だと考えられてきましたが、これらのウイルス感染がないNASHでも肝硬変や肝臓がんに進むことがあり、その死亡率は年々増加しています。
 
そして、NASHの人は血管もボロボロです。
肝臓だけにダメージが及んでいるのではなく、心筋梗塞脳卒中といった血管事故のリスクが高くなっています。
 
肝臓は血管と同じく「沈黙の臓器」です。
NASHになっても自覚症状はなく、血液検査などで見つかるケースが大半です。
 
お酒を飲まない人でも、健康診断の血液検査で定期的に肝臓の状態をチェックし、脂肪肝やNASHの疑いがないかどうか確認するようにしてください。
「血管があなたの寿命を決めている 生活習慣で「老化」を進めないために より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ成分です。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞を引き起こします。
もしビタミンB群のビタミンB12葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
 
しかしビタミンB12葉酸が欠乏していると、ホモシステインが増え、その結果、血栓ができ、心筋梗塞脳梗塞になります。 
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化を早めないために必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は、もっとも重要なビタミンとされます。
 
※ちょっと使える身近な情報をお届けしています!