2.歯周病-脳卒中から歯周病まで、多種多様な「気象病」がある


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2.歯周病脳卒中から歯周病まで、多種多様な「気象病」がある
 
歯周病は、最近注目されている病気の一つです。
 
歯周病が悪化すると、これまでは歯が抜けることが問題だとされていましたが、それだけでなく、歯周病とさまざまな病気の間に相関性のあることがわかってきたからです。
 
たとえば糖尿病です。
糖尿病では血糖値が高くなりますが、高血糖状態が続くと、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなるといわれています。
歯周病も細菌感染が原因ですから、糖尿病になると歯周病も発症しやすくなります。
さらに、血液中の糖によって歯茎の血管が傷んでしまい、歯周病がどんどん悪化していきます。
 
と同時に、逆方向の作用も起こります。
増殖した歯周病菌や炎症性物質が歯茎から血液中に入り、血糖をコントロールするホルモンであるインスリンの働きを妨げるのです。
つまり、歯周病が糖尿病を悪化させるということ。
療法の病気をともにきちんと治療しないと、相互に作用しながら悪化していってしまうのです。
 
このような相関関係が、循環器系疾患、誤嚥性肺炎、関節リウマチ、糸球体腎炎、低体重児出産、細菌性心内膜炎などとの間にもあることが、近年次々とわかってきました。
しかも、歯周病は静止期と活動期を繰り返しながら悪化していきますが、活動期すなわち腫れや出血などの急性化を引き起こす原因の一つに、天気があることもわかってきたのです。
 
それが明らかになったのは、岡山大学病院の予防歯科の研究によってでした。
同病院で歯周病ケアを受けている患者さんの約2万人を対象に調査したところ、痛みや腫れ、出血などの急性化が認められた患者さんが369名。
そのうち、心身のストレス、噛み合わせに影響する外傷、不十分な口腔衛生などの、原因と考えられるできごとがなにもない患者さんが153名いました。
 
この原因がわからない急性化と、岡山地方の気象(風速、気圧、日照時間、雨量、温度、湿度)を時系列で解析したところ、「気圧の急激な低下」「気温の急激な上昇」「強い風」の三つが、歯周病の急性化の引き金になっていることが判明したのです。
しかも、急性化が起こるのは気象変化があってから1~3日後であることもわかりました。
この時間差は、歯周病菌が歯周ポケットに侵入してから、増殖した炎症を起こすまでの時間だと考えられています。
 
なぜ、これらの気象変化によって歯周病が急性化するかというと、おそらくは免疫力が低下するためだと考えられます。
私たちの身体には、口の中にも皮膚の表面にも腸の中にも、さまざまな細菌が棲んでいます。
それらの細菌は、普段は身体をほかの細菌から守る役目を果たしていますが、免疫力が低下すると、一転して私たちを攻撃してきます。
これを「日和見感染」と呼びます。
歯周病の急性化も、気象変化というストレスによって自律神経が乱れ、白血球がうまく働かなくなるなどして免疫力が落ち、口の中に日和見感染が起こった状態だといえるのではないでしょうか。
「天気痛 つらい痛み・不安の原因と治療方法 より」
 
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ビタミンB群が不足するとエネルギーを生み出すことができず、疲れがなかなか回復しなくなったり、細胞の修復機能がダウンして、肌荒れや口内炎が治りにくくなったりするのです。
 
なかでも注目が、ビタミンB12です。
古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
 
ビタミンB12は水溶性ですが、脂肪成分と馴染みやすい構造を持っています。
脳はタンパク質とともに脂肪成分を多く含む器官です。
そのためビタミンB12は血液脳関門を通過できるという特徴を持った貴重な栄養素なのです。
ビタミンB12は、体にとって重要なタンパク合成と核酸(DNA)合成を司る栄養素です。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
 
現在、ビタミンB12は神経ビタミンとしての認識が一般的となっています。
末梢神経の不調はもちろん、中枢神経の機能低下にも有効であることが明らかになっています。
ビタミンB12の働きとしては、成長を促進し、子供の食欲を増進させる、エネルギーを増大させる、脂肪・炭水化物・タンパク質が適切に使われるようにする、集中力・記憶力を高めて精神を安定させる、などが挙げられます。
また、神経細胞内の表面の脂質膜の合成にも関与しており、末梢神経の傷の回復にも効果があり、実際、腰痛などの治療にも採用されています。
腰痛や肩こり、手足のしびれにもおすすめです。
 
ビタミンB12の働き
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